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読み切り

農協組織改革の実施とその問題点 ―営農と経済事業を中心にして―

2 JA改革と広域営農センター構想


 JA改革の目的についてJA全中の主張を要約すると、

・組合員への「より良質なサービスを提供する」こと
・県連と全国連の統合により組織のスリム化を行い、移管が合理的かつ可能な機能はJAに移管することで自己完結機能を具備したJA、いわゆる「立派なJA」をつくること


とし、「農協段階では、営農センターを営農指導事業と経済事業の統合・集中の拠点として位置づけ、タイプ別(専業・兼業、高齢専業等)ニーズに対応した営農指導事業の展開が必要」としている。

 こうしたJA全中の指導方針を受けて、JA県中はJA改革に向けてどのような県域具体策を講じているのか。経済事業に特化した長野県について検討してみたい。

 JA長野県中の報告によると、「旧郡の16JAを適正規模構想とし、この広域JAが総合的な事業展開をするため、広域営農センターにおいて営農指導・農産物販売・生産資材供給等農家の営農サイクルに見合った総合的事業展開」をはかり、経済連と全農との統合は「2001年3月統合を目標に組織協議をすすめており、長野県産品の販売機能確保の問題は、全農も県域機能分担の継続を確認しており不安はない」と言っている。

 こうしたJA県中のJA改革の指導方針を読むと、JA広域合併と統合連合会を実現しても、「農業と農協事業がもつだろうか」という懸念の方が強いように思う。

 その理由を次に述べたい。

・広域営農センターの設置が、必ずしも産地強化・販売強化に連動しないこと

 日本の農業地帯では、長野県に限らず10キロメートルも離れれば、土壌条件・標高・気象条件等は随分異なり、作物によっては出荷時期によって品質格差がかなり生じることも多い。こうした産地では、厳しい産地間競争と購入者の産地選別によって段々と広域共計の維持が困難となろう。

 従って、JAの広域合併と営農センターの集約・効率化をいきなり主張するのではなく、営農センターの集約・効率化か、産地特性重視の分散(従来型)か、或いは両者の併用型かというような、実務責任者達の地道な研究を農協別・品目別に行うことが先ではないか。

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