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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

千葉県栗源町・飯田清志さんの場合

 天然供給量が土壌から出てくるというのは、微生物の活動による有機物分解からのものが最も多く、次が土壌に含まれる鉱物の理化学的分解により溶出してくるミネラル分です。

 この活動や現象をうまく促すのは、畑では排水対策と、深い有効土層を保つこと、そして土壌水分と土壌空気の保持を適正に保つため、過度な砕土は避けることです。

 このような土壌への気遣いに加え、飯田さんは、近くの茨城県鹿島港での飼料の陸揚げ作業の際に出る廃棄物を業者から引取り、堆肥発酵させて畑にスキ込んでいるということです。

 この発想は大変に近代的な地力対策といえるでしょう。

 今後は様々な分野から有機廃棄物の処理が農業界に押し寄せてくるはずです。

 これをうまく利用することは実に大事なこととなります。

 現在、飯田さんは無償で引き取っているということですが、近い将来はこの種の話は有償での引き取りになっていくと考えます。

 その場合、環境行政の指導も厳しくなり、法的規定に合った設備でないとだめだということになると思います。

 この近隣では成田空港の刈り草も広く農家に利用されているということで、この種の動きはますます拡がっていきそうです。

 さて飯田さんは、堆肥施用に重点をおいていることから、施肥は不足すると考えられるリン酸分と石灰分のみということで、養分吸収量と施用量の収支がよくとれている体系と考えます。

 また、土壌物理性の改良をプラウ、サブソイラの使用で行い、土壌の天然供給力を高めていると思います。

(関 祐二)

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