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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

神奈川県三浦市・川名満さんの場合

東京・横浜などの京浜市場で冬ダイコンの大きなシェアを持つ三浦半島。ここは連作障害を超え、日本の中でも長年産地として維持されてきた数少ない地帯の一つである。起伏と土手、雑木林に区切られた中に小さな圃場が、自然の地形を残したまま配置されているこの地で、ダイコン作に取り組む神奈川県三浦市の川名満さんの場合
関: まず、川名さんの経営概況を教えていただければ。

川名: 冬のダイコンと夏のスイカを主に、約250a作付けしています。経営は、父母、自分、嫁、叔父叔母でやっています。夏作はスイカ一本です。夏の作付面積は約180aで、70aはヘイオーツなどの緑肥で休ませています。基本は2作。夏に遊ばせる畑は、暮れにダイコンを終わらせてキャベツを植える。1月取りのダイコンの畑は、ダイコンの後キャベツを植えますが、スイカのトンネルを作る部分だけ残して植えます。2月取りの畑はキャベツを入れないで開けておいてスイカを植える。

関: ダイコンの播種は今の時期ですね。

川名: 三浦半島は北部、中部、南部と分かれますが、その場所によって播種の日も少しずつ違うのです。1月下旬取りを目標とした場合、うちのように北部だと播種は9月20日頃になります。中部だと1、2日遅れ、南部だと更に1、2日遅れる。平均気温で0.3~0.5度ほどの違いなのですが、ダイコンが生殖成長に変わるころが厳寒期に当たります。すると南では夜でも生育可能な温度帯にあって少しずつ生育するが、北では生育が止まっている。そういったことが関係しているのではないかと思います。

関: 収穫は手作業で行われているのですか。

川名: はい。収穫機の実演も見にはいくのですが。

関: 実際どうですか。

川名: 実演に出ている加工用ダイコンの収穫機では、葉がくしゃくしゃになってしまいます。加工用なら首を撥ねてしまうから関係ないのですが、三浦のように職人芸のような作り方をするようなところには向かない。運搬はこの辺では、畑に車を突っ込んで畑の中で軽トラに積み込むのが主流です。車が横付けできないところや、ダイコンの中にキャベツが植わっている場合は、キャタピラの運搬車を使います。

関: 4輪駆動の軽トラックができ、生食用だと加工用のように大ロットにはなりませんからね。

川名: 傾斜地では縦に作を作ると雨で流されてしまうので横に作を作ります。すると、軽トラが横に出てくる。ダイコンをめいっぱい積むと、横に流れてしまうのです。そこで「農業経営者」に、センターロック式で後ろにタイヤをつけられるものが載っていたのでそれを購入しました。情報の伝達が農業の場合遅いので、なるべくあちこち行くようにもしています。

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