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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

神奈川県三浦市・川名満さんの場合

関: 情報アンテナが高いということは必要なことですね。話題を変えて、この当たりの地形の横断を見ると海があって、そこから中心線に向かって丘陵になっています。ということは、一つ一つの圃場は小さい。

川名: そうですね。あまり大きな圃場はありませんね。三浦市全体では700件で1000町歩と言われています。その平均的な圃場は10~15aくらいでしょうか。中には区画整理された田圃の地域もあり、それが畑に変わっていて1区画が20~30aというところもあります。うちにも2枚つながっていて50aという畑がある。

関: 丘陵地を、仮に1区画1町歩のものにしたとしても、畑の能力はかなり落ちるのではないかと思うのです。土壌の構造をつぶしたり、排水性を悪くしたり、長年かけて形成されてきた自然の丘陵の地形を壊してしまうので、それはうまくいかないのだろうと。この産地の一番のキーポイントは、丘陵の持っている特徴や能力をつぶさないで使っているということにあるのではと思うのです。

川名: ダイコンの産地でも三浦半島ぐらい長く作っている産地はないと言われています。また、三浦半島の土は連作障害抑止型とも言われます。確かに、山や土手を区画整理してその能力が残るかと言うと疑問ですね。土手や山、起伏があるから、土壌消毒をしても、周りの自然界から菌が戻ってくるという感じがありますので。

関: 窒素施肥はどのように。

川名: ダイコンは、2、3月収穫のものは肥料を強めにやります。ダイコンの残肥やキャベツの残渣がありますから、スイカではプラス・アルファ程度の施肥で十分です。三浦半島では畑が開くのがだいたい8月の末なのですが、その時に土壌分析をし、それを目安に土作りをします。満足のいくスイカができたときはダイコンで標準の施肥をと分析で出てくるのですが、満足が行かない場合は元肥を30%減らして下さいと出てきます。

関: 正直に出てくる。

川名: そうですね。ただ、内容的にはこのくらいまで入れてもいいよという上限に近い感じがしています。pHは5.8から6.4が標準とされていますが、私は5.5から6.0と判断しています。pHを上げてしまうとどうしようもないですから。

関: そうですね。微量要素欠乏がでますからね。レタスなどでもそれほど石灰を必要としないのですが、長野のある産地でもそこにどんどん石灰を入れてどうしようもなくなっている。

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