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作物別経営研究

タマネギ ~府県での移植・収穫作業の機械化が課題~

タマネギの市場相場を見る



基幹品目からの脱却がカギに 忘れられている「食味」追求

(小林彰一)

【概況】東京市場へのタマネギの入荷は、過去に昭和63年、19万2千tというピークを打った後、入荷は漸減しつづけ、平成11年には15万8千t、この間2割近い減少という計算になる。主産地は北海道で50数%のシェア、これに佐賀、兵庫などの西の伝統的なタマネギ産地が続く。11年の入荷の内、輸入品の占める割合は6.4%であるが、前年には9.4%だった。平均単価でいうと北海道産で80円前後、西の産地のものは90円前後、これに対して輸入品は60~70円というのが目安である。従って北海道産がスタートする秋に単価は安く、年明けの貯蔵期にかけて徐々に上がり、春からの西物の時期は高くなるというパターンが一般的。静岡は生タマネギを出荷する関係で、キロ単価は150円前後と高い。

【背景】タマネギの過去の推移からみると入荷が多かった時には安く、近年入荷の減少傾向を受けてか単価が上がっている。これだけを見ると、タマネギは需要が減っているが、入荷が少なくなった分単価が上がった、というふうに取れる。ところが、タマネギはそんな単純なものではない。まず第一に、タマネギは最も基幹的な野菜のひとつであり、確実に計算できる需要が存在する。加工・業務用はもちろんのこと、家庭用であっても同様だ。だから、安くてもたくさん消費することもなければ、高かったら買わない、というものでもない。したがって、市場入荷が減っているということは、加工・業務用や大口需要者向けについては市場外流通の割合が増えているということであり、単価が上がっているということは一般小売用として単価の高いタマネギが残っているということに他ならない。輸入についても、国産の豊作凶作で増減があるだけで、昨今話題になっているセーフガードの対象になる品目ではない。

【今後の対応】あまりにも基幹的な品目のために、産地も小売店もタマネギの差別化には不熱心である。しかし、一方でおいしいタマネギに対する需要はある。それが“有機栽培”であったり、柔らかい甘い品種であったりする。即売物の静岡産の“生”タマネギがなぜ売れているか、だ。北海道産に量では対抗できないが、府県産は食味や内容で十分に対抗できる。“地場”というコンセプトも要求されている。

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