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人生・農業リセット再出発

『華果同時』

『華果同時(けいかどうじ)』という言葉がある。
『華果同時(けいかどうじ)』という言葉がある。蓮の花は咲いていると同時に実をつける。他の植物は花が終わってから実をつける。死んで花実が咲くものか!であろうか。蓮の実は食用で、美味しい中華饅頭のアンコにもなり、仏の数珠にもなる。蓮根は食卓で日常見かける。仏様が蓮の台に座っているのも意味深長である。

 即ち華果同時とは「今、生きていることこそが目的」であると言うことだ。虎は死んで皮を残し、人は死んで名を残す? そんな馬鹿な面白くも無い人生は糞食らえとばかりに、今を生きている人はたくさんいる。新潟県佐渡島に住む小浜美晴さんもその一人だ。拙著の読者として手紙を頂いて以来の良き友人、私と同年代の男性である。西に造船用大型ドックの中古品があると聞けば、使うあても無いのにすぐにそれを買いに走り、瀬戸内海から日本海を経て延々と曳航してくる。それで海に浮かぶコンサートホールを作ると言う。それは台風であっけなく沈んだ。東に人力車を手作りしている人がいると聞けば、直ぐに飛んで行き、自分でも実際に作ってみて佐渡島を走ってみる。北に水車があると聞けば、すぐに自作でもやってみる。南に美味しい米があれば、それを徹底的に研究して行動に移る。ダンプカー数台分の良質土壌を山の上まで運び、水質から気象条件まで追求して米作りに精を出す。これは確かに美味い! 今まで食べた中でも折り紙つきの天下一品である。本職は建設会社なのだが広大なプライベートビーチを有してのマリンスポーツ会社も興している。まさに東奔西走南船北馬。決してナンバーワンを目指しているのではない。疲れる他人との競争ではなく、自己実現である『オンリーワン』を生きているのである。彼は言う、「面白くなくちゃ、人生じゃない!」と。生き生きと行動する者にとって反省や後悔は不似合いだ。いつも少年のような心と瞳に夢を抱き、それをひたすらその日のうちに実行に移す。今日できないことは十年経ってもやらない。そういう人たちと話をしていると明け方まで酒が美味い。

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