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土壌別経営診断 うちの土ではどう作る? 総集編

日本の土壌分類と世界の土を比較する

(1)岩屑土
(2)砂丘未熟土
(3)黒ボク土
(4)多湿黒ボク土
(5)黒ボクグライ土
(6)褐色森林土
(7)灰色台地土
(8)グライ台地土
(9)赤色土
(10)黄色土
(11)暗赤色土
(12)褐色低地土
(13)灰色低地土
(14)グライ土
(15)黒泥土
(16)泥炭土

 この分け方が農水省の示す施肥改善事業での土の分類です。そして、日本の約500万haの耕地において水田と畑地をこの分け方で区分すると、それぞれの土がどんな割合で存在するかを示したのが表1です。この表を見ると、水田では谷合から平野に流れ込んできた地形からはじまり、下流域の広い平野へと分布する沖積土を利用していることがよく分かります。つまり、グライ土、灰色低地土、褐色低地土のような土壌は河川によって運ばれて堆積し、その後また土壌化作用を受けたもので、土壌中に含まれる栄養分は多く、粘土も多く含み、保水力、保肥力にすぐれています。その反面粘性が強く、耕うんや畑地転換では苦労をさせられます。また水田としての利用では、火山灰土である黒ボク土も多く、関東平野などはその例です。

 次に畑地土壌ですが、日本農業の特徴と記してよいくらい火山灰土が多くを占めます。この資料からも半分以上を黒ボク土が占めていることが分かります。これは表層に黒い腐植層を持つローム層で火山灰土です。次に褐色森林土と褐色低地土があります。また東海地方以西を中心として赤色土、黄色土の分布も主要生産地になっているので特色をつかんでおく必要があります。そして日本の畑地は土壌だけでなく地形にも注目しなくてはいけません。山間の急峻な傾斜地農業は、土の侵食だけでなく多くの不利な点があることは言うまでもありません。

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