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BOOK REVIEW

ニッポンの国境

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ニッポンの国境 (光文社新書)

著者:西牟田靖
定価:1798円(税込)
 出版社:光文社


なぜ領土問題はくすぶりつづけるのか

尖閣諸島や竹島、北方領土などの領土問題がこのところ再燃している。なぜ、いまこの時期に足並みをそろえたように中国と韓国とロシアがそろって領有権を主張し始めたのか? そもそもこうした領土問題はどのような経緯で発生し、今日にいたっているのか? 

元バックパッカーでノンフィクションライターの著者は自ら北方領土に渡り、韓国の独島(竹島)上陸ツアーに参加して韓国人にまじって島を訪れ、つい最近は漁船で尖閣諸島に接近している。本書ではそうした実体験をまじえつつ、多くの外交資料、歴史資料をもとに、問題の背景事情が説かれる。

この問題がなかなか解決しないのは、結局、これらの領土が戦後アメリカのアジア戦略や冷戦の道具にされたことが大きい。竹島についていえば、アメリカが日本と韓国との接近を食い止めるために、あえてその帰属を曖昧にしたという事情もある。そしていままた中国や韓国の内政問題との関係でこれらの島が道具にされている。いったいニッポンとはどこなのか。(田中真知)


ニッポンの国境 (光文社新書)
西牟田靖
光文社 (2011-07-15)
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