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BOOK REVIEW

草木染 染料植物図鑑

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草木染 染料植物図鑑 (〔正〕)

著者:山崎青樹
定価:3,045円(税込)
 出版社:美術出版社


染色の文化を知る


本誌の漢方生産と大麻栽培の特集が好評だった。皆が忘れている農産物というのはまだまだあるのではないだろうか。2010年7月号では「マイナー作物で経営力を高める!」という特集で、ベニバナを栽培している山形県河北町の後藤慶治氏に登場いただいた。ベニバナはかつて山形県の特産品として栽培されていたが明治以降は海外産の輸入によって国内生産が減少した。しかし、今また国産ベニバナが染料としてニーズが高まりつつある。

本書は染料職植物の図鑑である。植物の特徴、それに関する文献、染色方法、色の見本を丁寧に解説している。3巻構成で、1巻は基本の染料植物(120点)、2巻は日本の身近な染料植物(120点)、3巻は新しい染料植物の研究(113点)。古くから受け継がれてきた伝統色から草木染の新しい技法の研究など染色の世界が広がる内容となっている。

生産規模は限定的であっても経営的に面白そうな作物や日本の伝統文化の中で重要な意味をもった農産物を探してみるのもよいのではないだろうか。 (並木訓)


草木染 染料植物図鑑 (〔正〕)
山崎 青樹
美術出版社
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