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われわれは何と戦っているのだろう
この本の冒頭で「ヴィレッジ」というアメリカ映画が紹介される。舞台となる村には「森に入ってはならない、モンスターに襲われるから」という掟があった。村人は長年にわたってこの掟を忠実に守り、掟にしたがっていれば安全だと思い込んでいた。しかし、実際はモンスターなどは存在せず、村人は実態のない敵への恐怖に支配されていた、という話だ。
いまも、われわれの内面には、こうした実態のないモンスターがたくさん潜んでいる。9.11のあと、アメリカでは「自由と民主主義を奪うテロリストと戦うのだ」というプロパガンダが吹き荒れた。モンスターはいたるところに潜む。日本の農業を自由化すれば滅びるといったプロパガンダもモンスターの一種だろう。
本書では青少年向けに、アメリカを中心に、戦争、教育、メディア、政治に潜む「モンスター」の実態が暴かれている。著者はいう。「逃げようとすればするほど巨大化するこのモンスターに勝つ方法はただひとつ、目をしっかりと開きその正体を見ることだ」(田中真知)
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