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しつこく調べることで見えてくる新境地
「調べる」を辞書で引くと“わからないことや不確かなことを、いろいろな方法で確かめる。調査する。研究する”と書いてある。この調べることを究極的に突き進めると今までにない新しい世界が見えてくるのではないか?という認識のもと、様々な分野で「調べる」をしてきた20人をインタビューしている。取材対象者はジャーナリスト、新聞記者、航空機開発者、学者、医者、編集者、弁護士、演劇プロデューサー、漫画家、狂言師などに渡る。
人生は一度きりで、時間は有限である。おそらく一人ではいくつもの道を究めることは不可能だ。自分が進むべき分野に関しては究極的な調査をしているが、他の分野での方法論はについてはよくわからないところもあるだろう。本書では各分野の「調べる」行為を見比べることができる。
筆者は「それぞれの調査したことを直に誰にどう伝えるか」にこそ「調べる」意味があると言う。本誌の読者は農業経営に関する調査・研究を日々おこなっているであろう、それは誰にどう伝えるのか?見直すいい機会になるのではないだろうか。(並木訓)
「調べる」論―しつこさで壁を破った20人 (NHK出版新書 387)
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木村 俊介
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