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読み切り

―環境ISOによる経営管理法と廃プラ問題から考える―
環境問題は本当に農業とは無縁なのか?

昨年制定された循環型社会形成推進法に基づき、環境関連の法律が本年度から軒並み施行されている。その特徴は廃棄する側に一定の責任を求めていることにある。農業の分野では環境問題を「責任」の問題として問う声はまだ小さい。しかし、農業が環境に対して負荷を与えているという認識は確実に社会に拡がりつつある。そしてその環境負荷に対する責任を個々の経営体に問うているのが今回の法律である。今回、それら環境関連法の制定を受けて、東京ビッグサイトで開かれたFOODSHOP2001のシンポジウム「循環型流通の在り方を問う」でのディスカッションの内容を掲載する。司会、パネラー共に当誌に登場された方々である。また、98年に一般廃棄物から産業破棄物扱いとなった廃プラの問題について西田立樹氏による解説を付している。(編集部)
FOODSHOP 2001 シンポジウム
循環物流の在り方を問う


三輪宏子(コーディネーター:ジャーナリースト) 本日は生産、卸、小売り、廃棄と青果物流通に関わる業界の中でも、ISOを取得されマスコミをにぎわせている方々にパネラーとしてお集まりいただきました。まず、お一人ずつISOを取得された経緯についてお話し下さい。

徳井厚夫(生産者代表:有限会社アトップ代表取締役社長) 浜松市から来ました。農業生産をするということは、それ自体かなり環境に対する負荷をかけているということです。生産効率を上げるために肥料を多投していくと、肥料成分は地下へと流亡し地下水、ひいては飲料水へも影響を与えます。私たちは100%借地農業をしておりますので、環境面でも、地域の方々に自分かちの生産方式を認識していただくことは重要なこととなります。その改善と認知の方法としてIS014001があると知り、目標を立て実行してきました。

福澤厚(仲卸代表:長野県連合青果株式会社専務取締役) 長野県の青果卸の会社です。私たちの目標はもちろん、いかに安全で新鮮な食材をスピーディーに消費者にお届けするかということにあります。そして、そのために必要なプロセスとして、売り場の清掃を徹底し荷物が届くまでのプロセスをショート化していくことが重要となります。昨年から、環境ISOの基本コンセプトでもあるPDCA(計画・実行・評価・見直し)を現場にも取り入れて実行しております。

杉森一雄(小売業者代表:生活協同組合コープとうきょう常務理事) 生協の環境問題への取り組みは、60年代の洗剤への対策から始まりました。80年代には塩ビ系ラップフィルムの業務使用の中止、牛乳パックやアルミ缶の回収運動、NO2測定等へと活動を広げ、91年には21世紀ビジョン10ヵ年計画を作成しました。その時に環境問題をきちんと位置づけようとし、それがISO14001の取得につながっていきました。92年、環境マネジメント監査制度を導入、これは生協の事業活動を外部の監査委員にチェックしてもらう制度です。包装の適正化についてのルール作りもしました。その過程の中で、エネルギーの節約やトレイのリサイクル等については大きく進展したのですが、商品関係はなかなか進みませんでした。商品に関しては、ISO14001の目標をもって商品設計の段階から取り組まなければならないことが、やっと見えてきて目標設定をし直したところです。現在は、生産者、メーカー、流通の皆さんが一貫したラインに本格的に取り組むようになりました。特に商品関連については、常にコストと実益、法律と消費者ニーズのせめぎ合いとなります。しかし、しっかりとそのせめぎ合いをしながら、敢えて商品の部分までIS014001の考えを入れていくことが重要なことであると考えております。

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