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国際石油メジャーとイギリスを相手に 渡り合った出光興産創業者の生涯
昭和28年、日本の小さな石油会社のタンカー「日章丸」がイギリス海軍の海上封鎖を突破してイランに入港、世界を驚かせた事件があった。
タンカーの主は、出光興産の創業者、出光佐三。この本は、出光佐三をモデルにした歴史経済小説だ。異端の石油会社として、戦前から海外へ主軸をおいていた「国岡商店」の店主国岡鐵造は、終戦当時60歳。戦争で全ての資産を失い残ったのは借金のみ。
しかし、「家族をクビにはできない。自分に残された資産は人だ」と、800人の引揚者を一人も解雇せず、生活費と手紙を送り、旧海軍の残油さらいなどで糊口をしのぐ。
他の国内石油会社が次々と国際石油メジャーの資本を受け入れるなかで、独立を守り、権益の独占を画策する他社からの締め出しにも負けず、発展の道を模索する。これから変化する環境のなかで、信念を通すこと、信頼を構築することの重要性を教えてくれる本だ。(松田恭子)
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