農業ビジネス

【[セールスポイント(2)]甘くてシャキシャキ、ビタミンCは2.5倍】

　味はもちろん品質も､これまでのきゅうりを超えました。普通のきゅうりの糖度は3～3.5度ですが､ミニきゅうりは5度以上と甘さが強く､硝酸体窒素の含有量も2分の1。苦くありませんから､きゅうり嫌いの子供でも食べられます。またビタミンCは2.5倍と栄養価も優れています。


【[セールポイント(3)]腹八分目の土づくり、電気分解水で減農薬栽培】

　土づくりは人間の食生活と同じで､腹8分目､作り過ぎないことを心がけています。20％程度の余力を残すことで､生産者の技術的プロセスが発揮しやすくなると考えているからです。農薬は普通のきゅうリ栽培に比べ3分の1以下の使用に抑えています。また電気分解水を使った水の殺菌や農薬の希釈で､薬剤の量を減らす努力をしています。


【[セールスポイント(4)]簡単においしい食べ方】

1　そのままで。モロきゅうやスティックサラダなどで丸かじり。
2　塩漬け､中華ドレッシング漬けは30分～1時間､ぬか漬けは2～3時間。短時間で漬かります。
3　縦に切って､キムチやからし味噌、梅肉などを挟めば､しゃれたつまみにも。


【農業経営者の紹介】

　生産者部会「でんでん倶楽部」では、自然の力を最大限に活用し、作物に合った「適地」「適期」「適作」を実践しています。安全性だけではなく、食味や栄養価も重視し、発酵有機質肥料を使った土づくりと栽培技術によって、こだわり農産物のブランド化を進めています。主な販売先は、個人宅配、生協、外食など。「作り手が責任持って仕上げた農産物を、確実に消費者に届けたい」という思いから、生産者への技術指導、買取、商品企画、パッケージ、発送までの一貫した流通システムを独自に構築しています。


【販売スペック】

卸売価格(送料込み)1パック7本入り150～170円(季節､地域により若干の差)


【なぜこれらをセールスポイントにカタログを作ったか】

　最近の主婦は､調理にあまリ手間をかけたくないと考えている。ミニきゅうりは包丁を使わなくても簡単に食べられるなど､主婦のニ－ズに合致した商品だ。しかしこれまでのミニサイズのきゅうりは､見た目の大きさだけで商品化されていた傾向がある。でんでん倶楽部ではそこに着目､消費者の不満を解決し､品質の向上を図った。潜在需要は十分あるので､品質の良さと､この生産団体のオリジナルという希少性を訴える。また生で食べることが多いため安全性も重要なポイントになる。同時にミニきゅうりを使った簡単でおいしい調理法を写真やイラストで紹介する。メニュー提案は､外食ユーザーにとっても差別化に役立つ。(加藤さちこ)