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農・業界

(有)小林牧場 (山梨県甲斐市)、肉牛の繁殖事業に着手

  • 編集部
  • 2008年03月01日
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経営の安定と品質管理の徹底を狙う  (有)小林牧場(山梨県甲斐市・小林輝男代表取締役)は、従来の肥育部門に加え、繁殖部門を立ち上げる。これまでは静岡県の三島市場で生後2カ月ほどの子牛を買い付けていたが、価格変動による経営への影響を考慮、また生産履歴のより一層の明確化を目指して、事業の拡大に踏み切った。
経営の安定と品質管理の徹底を狙う

 (有)小林牧場(山梨県甲斐市・小林輝男代表取締役)は、従来の肥育部門に加え、繁殖部門を立ち上げる。これまでは静岡県の三島市場で生後2カ月ほどの子牛を買い付けていたが、価格変動による経営への影響を考慮、また生産履歴のより一層の明確化を目指して、事業の拡大に踏み切った。

 同牧場では、およそ5haの敷地で、黒毛和種×ホルスタインの交雑種1350頭を飼育。ワイン製造の際に出るブドウの搾りかすやハーブを配合した独自の飼料で2年間肥育し、「甲州ワインビーフ」というブランドで販売している。

 月あたり60~70頭の子牛を仕入れ、三島市場では年間の最多購入者として知られていたが、昨今の飼料費高騰などを背景に子牛の仕入れ価格が不安定化。子牛は1頭10~20万円ほどするため、年間数百頭を仕入れる同牧場にとって、相場の変動は大きなリスクをはらむ。これにどう対応するかが、経営上の課題となっていた。

 一方で同牧場は、生産情報の開示にいち早く取り組み、自社ホームページに生産履歴の検索システムを導入するなど、食の安全を追及してきた。2004年には生産情報公表JASの認定を受け、消費者からの厚い信頼を得ている。

 今回の繁殖部門の立ち上げには、多頭飼育のリスクを軽減し、さらに商品の品質管理を一層強化させる狙いがある。

 ハード面では、2000万円を投資し、繁殖専用の牛舎を農場内に新設する。母牛120頭前後を収容し、当面は年間100頭前後の子牛を自社生産する。将来的にはその比率を高めていく見込みだ。

「甲州ワインビーフ」は、ワインの生産量日本一を誇る山梨県で、そのネームバリューを活かしたユニークなブランド牛肉。くさみがなく、柔らかな肉質が特徴で、山梨県内のホテルやレストランのほか、地元の直売店などでも取り扱われている。

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