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特集

産直のための鮮度管理技術
“予冷”で届けるお客さまへの心配り

茎葉菜類の鮮度保持法

 鮮度低下の主原因である呼吸による発熱、成分の損耗、微生物による腐敗等は、いずれも低温環境下で抑制されることはいうまでもない。そのため、収穫後できるだけ早く予冷し、その後も品温(芯温)を低く保つことが重要となるが、完全なコールドチェーンが難しい国内の流通事情では、機能性フィルムや鮮度保持材等を上手に利用することにより、鮮度の低下をある程度抑える事ができる。

 個々の生産者が取り組み可能な鮮度保持法としては、一坪予冷庫を利用した予冷や、MAフィルムなどを利用した包装等がある。


【☆1坪予冷庫をもっと効率的に利用するには】

 鮮度保持効果を上げるには、収穫後できるだけ早く品温を下げることが重要であるが、一般的に農家に普及している1~2坪の空冷方式の予冷庫は、冷却の能力が専用の予冷庫の半分程度しかないため、急速な冷却は望めない。しかし、簡易な差圧通風冷却(14頁図2参照)を行うことにより、冷気を効果的に利用することができる。セッティングには時間を要するものの、比較的短時間での冷却が可能となる。


【☆夏場こそ鮮度を保つ機能性フィルムの利用を】

 MA包装(MAP:Moodified Atomosphere Packing)とは、野菜の特性である呼吸量を把握したうえで、20~100マイクロメートルの微孔を設けたフィルムを用いて包装することで、包装内部を低酸素・高二酸化炭素条件に保つことで呼吸量を抑えるものであり、簡易CA貯蔵ともいえる。MA効果は8~15℃程度の温度条件で最も顕著な効果を示すことから、0℃程度の低温を確保することが難しい夏場には、MAによる鮮度保持効果が期待できる。ただしこの場合、高温によるムレの発生には注意が必要である。

 製品としてはイギリスのシドロー・パッキング社から技術導人した(株)住友ベークライトの「P-プラス」を始め、数社がMAフィルムを販売している(21頁参照)。ただ、フィルムは使用後ゴミとなるため、今後は土壌微生物により分解が可能な生分解性フィルムを利用したMAフィルムの開発が期待される。


【☆侮れない野菜の詰め方】

 ほ場では立った状態で生育していた茎葉菜類を収穫後ダンボール等に横にして詰めておくと、植物老化ホルモンであるエチレンの生成が多くなり、これが引き金となって鮮度低下が進むとともに、先端部が起きあがろうとするために体内の糖やアミノ酸などを消費してしまう。茎葉菜類は、できれば縦詰めすることを考えたい。

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