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独立独歩の精神はどのように形作られ、貫かれたか
安倍晋三首相は2月28日におこなった施政方針演説の冒頭で、福沢諭吉の「一身独立して一国独立する」という言葉を引用し、「私たち自身が、誰かに寄り掛かる心を捨て、それぞれの持ち場で、自ら運命を切り拓こうという意志を持たない限り、私たちの未来は開けません。」と述べた。
この本は、豊前中津藩の下級士族に生まれ洋学を志し、慶應義塾を創設した福沢諭吉の自叙伝だ。
大阪の緒方塾での闊達な書生生活や、江戸での蘭学から洋学への転換に苦労し攘夷嫌いになっていく様子など、福沢諭吉の思想の歩みがよくわかる。 「自分の身に金があろうとなかろうと敢えて他人に関係したことではない…貧富苦楽ともに独立独歩」
「全国の人がただ政府の一方を目的にしてほかに立身の道なしと思いこんでいるのは、畢竟漢学教育の余弊で、…国中を挙げて古風の奴隷根性ではとても国が持てない」という言葉を気張らず貫いた生涯を尊敬する。(松田恭子)
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