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地域協同組合に改編を
――なるほど。今のような総合農協を解体したらどうか。組織の性格に基づいて再編したらいい、というわけですね。
そう、JA農協を地域協同組合にしてしまえばいいと思う。JA農協の前身である「産業組合」というのはそういう組織だった。だから、地主も正組合員になれた。 戦後、産業組合をJA農協に転換する時にGHQが地主を排除しようとするために正組合員の資格を農民という資格に限った。その代りに地主が排除されたら困るので、準組合員という制度を作ったわけだ。だからもう戦前の産業組合に戻したらいい。
――真っ当なご意見と伺いましたが、同じような主張をする農学者はいないんですか?
ないね。ただ、地域協同組合化すべきだというのは、JA農協の御用学者にも多いんじゃないかな。過去には昭和30年に、当時の農林大臣の河野一郎が総合農協を分断しようとした。その時、農協が大反対運動をしたんだよ。あの実力者で総理にまでなろうとしていた河野がやろうとしたことを、ひっくり返したんだ。農協はそのころから力を持っていたんだね。(続く)
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山下一仁 ヤマシタカズヒト
キヤノングローバル戦略研究所
研究主幹
東京大学卒業、同博士(農学)。1977年農林省入省。ミシガン大学大学院を経て、02年国際部参事官、OECD農業委員会副議長を最後に退官。経済産業研究所上席研究員を経て、09年8月にキヤノングローバル戦略研究所客員研究員。10年4月から現職。主な研究分野は、食料・農業政策、中山間地域問題、WTO農業交渉、貿易と環境、貿易と食品の安全性など。
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