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シリーズ TPP特集

TPPの解き方(3)
【TPPと農協の再編】
キヤノングローバル戦略研究所・山下一仁研究主幹

  • キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 山下一仁
  • 2013年03月20日
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地域協同組合に改編を


――なるほど。今のような総合農協を解体したらどうか。組織の性格に基づいて再編したらいい、というわけですね。

そう、JA農協を地域協同組合にしてしまえばいいと思う。JA農協の前身である「産業組合」というのはそういう組織だった。だから、地主も正組合員になれた。 戦後、産業組合をJA農協に転換する時にGHQが地主を排除しようとするために正組合員の資格を農民という資格に限った。その代りに地主が排除されたら困るので、準組合員という制度を作ったわけだ。だからもう戦前の産業組合に戻したらいい。

――真っ当なご意見と伺いましたが、同じような主張をする農学者はいないんですか?

ないね。ただ、地域協同組合化すべきだというのは、JA農協の御用学者にも多いんじゃないかな。過去には昭和30年に、当時の農林大臣の河野一郎が総合農協を分断しようとした。その時、農協が大反対運動をしたんだよ。あの実力者で総理にまでなろうとしていた河野がやろうとしたことを、ひっくり返したんだ。農協はそのころから力を持っていたんだね。(続く)

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