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年間8万tの米需要を創出した商品開発
1万5000店の店舗数で割れば、1店1日当たり267個、3万円程度の売上げで、パート・アルバイト4人日の給料で帳消しになる程度のものだ。ただ、おにぎりを買いに来る人のほとんどが他の商品も買うところに、店にとっての価値がある。
農業界にとっての価値は、これが年間8万tの米需要を支えている点にある。現在日本のコンビニエンスストアはおよそ4万7000店あり、各チェーンがセブン―イレブンと同レベルでおにぎりを販売しているとすれば、年間25万tの米需要となる。
そこで押さえておきたいのは、セブン―イレブンが1978年におにぎりを商品化した当初、これがさっぱり売れない代物だったということだ。以降、おにぎりを製造する下請けの血の滲むような努力と創意工夫があって、家庭でもときどきしか作らなかった食べ物がヒット商品となり、国民食となった。
一見当たり前に見える食べ物を本当に当たり前の食べ物に仕上げていくために、商業者がどのような汗をかくものか。著者の思い付きや感覚的な記述も多いものの、そこはよく伝わってくる。(齋藤訓之)
セブン‐イレブンのおにぎりは、なぜ、1日400万個売れるのか
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