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編集部 農林漁業金融公庫はどうなりますか。
土門 農中と公庫を合体させる構想はこれまでもあった。公庫のスーパーLなど融資は郵便貯金が原資だし、その郵貯改革は小泉改革の目玉でもある。郵政3事業が民営化されるのを見越して農林漁業金融公庫を農中に統合させる手を打ってくるかもしれない。
編集部 統合すれば公庫は農業融資部門になるのですか。
土門 そんなイメージではないかな。融資の原資に農協マネーを使えば貯貸率もアップする。補助金農政の見直しにもなるかもしれない。一連の農協改革は農政改革にもつながることは間違いない。
編集部 経済事業に明日はありますか。
土門 いまのままではないね。経営者も職員も腐りきっている。時価会計を原則適用すれば、3年もたたないうちにかなりの農協で経済事業は確実に行き詰まる。潰れるのが嫌なら死ぬぐらいの覚悟で経営再建に取り組むしかない。今回の農協法改正を深読みすれば、こんなシナリオ展開になるだろうな。
編集部 総合農協は解体するという声も出始めていますが。
土門 解体だよ。今回の法改止は農協から信用事業を取り出して身軽にしてやることだ。経営や経理も分からぬ理事や組合長に巨額の資金を扱わせることは危険極まりないことに政府がようやく気がついたのだ。あとは経済事業で稼げということなんだ。
編集部 農協職員の大リストラはあるのですか。
土門 いままで本格的なリストラがなかったのが不思議なくらいだ。全中は、何年か前にJA全中が、農協職員は3倍多いと農協大会で報告したことがあった。独立採算になれば、当然、かなりの職員がリストラ対象になるだろう。いまでも見切りをつけて退職する職員が後を絶たないが、経営に失敗すれば、農協経営者は職員の大量解雇も覚悟しなければならない。地方は景気も悪いし人員整理は厄介な問題になる。それに農協の労働組Å[は共産党ががっちり押さえている。各地で大争議が頻発だな。
土門 農中と公庫を合体させる構想はこれまでもあった。公庫のスーパーLなど融資は郵便貯金が原資だし、その郵貯改革は小泉改革の目玉でもある。郵政3事業が民営化されるのを見越して農林漁業金融公庫を農中に統合させる手を打ってくるかもしれない。
編集部 統合すれば公庫は農業融資部門になるのですか。
土門 そんなイメージではないかな。融資の原資に農協マネーを使えば貯貸率もアップする。補助金農政の見直しにもなるかもしれない。一連の農協改革は農政改革にもつながることは間違いない。
大リストラ必至か
編集部 経済事業に明日はありますか。
土門 いまのままではないね。経営者も職員も腐りきっている。時価会計を原則適用すれば、3年もたたないうちにかなりの農協で経済事業は確実に行き詰まる。潰れるのが嫌なら死ぬぐらいの覚悟で経営再建に取り組むしかない。今回の農協法改正を深読みすれば、こんなシナリオ展開になるだろうな。
編集部 総合農協は解体するという声も出始めていますが。
土門 解体だよ。今回の法改止は農協から信用事業を取り出して身軽にしてやることだ。経営や経理も分からぬ理事や組合長に巨額の資金を扱わせることは危険極まりないことに政府がようやく気がついたのだ。あとは経済事業で稼げということなんだ。
編集部 農協職員の大リストラはあるのですか。
土門 いままで本格的なリストラがなかったのが不思議なくらいだ。全中は、何年か前にJA全中が、農協職員は3倍多いと農協大会で報告したことがあった。独立採算になれば、当然、かなりの職員がリストラ対象になるだろう。いまでも見切りをつけて退職する職員が後を絶たないが、経営に失敗すれば、農協経営者は職員の大量解雇も覚悟しなければならない。地方は景気も悪いし人員整理は厄介な問題になる。それに農協の労働組Å[は共産党ががっちり押さえている。各地で大争議が頻発だな。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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