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特集

市場の新野菜2

Case2 人が作らないものを作る

■高見沢和彦さん
信州サラダ農園
プロフィール:昭和32年2月22日生まれ。農業高校を卒業後就農。標高1,300mの高原で約2haの路地高原野菜を生産。10年程前からカニ殻、微生物資材等による減農薬、有機農法に取り組み土づくりをしている。作目はエンダイブ、レタス、セロリヤック、ミニニンジン等。家族労働力と農業実習生を受け入れてきめ細かい土壌管理、栽培管理に気を使っている。

【高原野菜農家の苦悩】

 「高原野菜」ですぐ思い浮かべるのが「豊作貧乏」「連作障害」だ。高見沢さんは、長野県・野辺山高原で、レタスやエンダイブなどの高原野菜を栽培している。

 農業高校卒業後、就農した当時は、野辺山高原ではハクサイが多く作られて、連作障害による不作が繰り返されていた。

 高見沢さん自身も、連作障害に悩まされ、ハクサイからニンジン、キャベツ…と作目を変化させていった。

 しかし、気候が良く豊作になると相場価格が暴落する。別の産地が不作になればこっちは大儲けできる…ふと油断すると連作障害に陥り、作目、栽培体系さえ見直さなければならない状態になる…そんな悪循環が繰り返されていた。

 高見沢さんは考えた。「みんなが作っていないもので、商品価値の高いものを作ってみよう」


【簡単ではなかったエンダイブ】

 野辺山高原は避暑地としても有名だ。近くには清里や軽井沢もある。高見沢さんは、それらのホテルや高級レストランのコックさんを事あるごとに尋ねては、自分の野菜の出来を評価してもらっていた。

 コックさん達と交流するにつれ、彼等は彼等なりに野菜の流通や生産に対しての要望や不満があることを知らされた。

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