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【シリーズ TPP特集】
「農地の集積」東京大学農学部 本間正義教授
- 東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 本間正義
- 2013年08月14日
(取材・まとめ/窪田新之助)
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生産費の削減に向け分散錯圃を解消せよ
――その構造改革ですが、まず肝心のコメについてはどう思われますか?
やはり生産費は下げるべきです。規模別にコメ1俵当たりの生産費をみると、0・5ha未満ではなんと2万5000円もかかっているんです。これだと1万円ほどの赤字ですよ。15haを越えても生産費は1万円を切らない。
――日本は分散錯圃ですからね。
それで分散錯圃を解消したらどうなるかを計算してみました。そうしたら0・5haでも1万5000円まで下げられる。15ha以上なら6000円を切る、つまり1㎏100円のコメを作れるんですね。しかもこの数値は現状の反収530㎏を前提としたものです。700㎏や800㎏に達するハイブリッド品種を導入したら、生産費はさらに抑えられます。
――ただ、実際には農地を集積するのは難しい。
そう、非常に難しい問題ですよ。その解決に向けてよく言われる手法に、圃場整備をする時に換地して農地を集積しよう、というのがあります。その意味では圃場整備をもっともっと進めなくちゃいけないと思っていますね。そこで私は100ha規模の農場を1万体作れ、なんて言っているんです。
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本間正義 ホンママサヨシ
東京大学大学院
農学生命科学研究科教授
1951年山形県生まれ。帯広畜産大卒。アイオワ州立大博士課程終了後、小樽商科大、成蹊大教授などを経て現職。専門は農業経済学、農業政策論、国際農業経済論。主著に『農業問題の政治経済学』『農業問題の経済分析』など。
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