ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

江刺の稲

総天然色立体画像で見る世の中

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第70回 2001年12月01日

  • この記事をPDFで読む
    • 無料会員
    • ゴールド
    • 雑誌購読
    • プラチナ
「セーフガードに賛成ですか、反対ですか?」と問う人がいる。 「白か黒か?、イエスかノーか?、さあ、どうする、お前の答えはどっちなのだ?」
 「セーフガードに賛成ですか、反対ですか?」と問う人がいる。

 「白か黒か?、イエスかノーか?、さあ、どうする、お前の答えはどっちなのだ?」

 どうも近頃の世間は「白か黒か」と二者択一な答えばかりを求める風潮になっている。そして、人々の思考パターンや物事を見る眼すらもそうなってきているように感じる。

 考えてみよう。我々が生きているのは文字通り総天然色オールカラーの世界である。白と黒だけでなく、赤も青も黄色も、それらを掛け合わせれば緑や紫や橙色にもなる。さらには金色、銀色とそれらの組み合わせや濃淡によって限りない多様性のある世界に我々は生きているのだ。それを無理矢理に白か黒かに二分してしまうのは何故?貴方の目では白黒二色しか認識できないのですかと言いたくなる。

 それは、問いかけてくる人の頭の中に切羽詰った「白か黒か」の答えしか用意されていないからではないだろうか。そして、そんな人々の議論で危惧すべきなのは、その結果より根本的な問題から人の目をそらせてしまうことである。

 セーフガードの発動もそれで本当に日本農業を守ることが出来ると言うのならやれば良い。

 しかし、今さらとは思わないだろうか。これまで我々農業人は何をしてきたと言うのだ。米問題の不毛な白黒議論にうつつを抜かして、国民の消費スタイルや市場要求の変化に注目せず、これだけ海外からの輸入品や他産業の発展の恩恵に預かりながら、なおも自らは自己改革の努力を怠り、鎖国し時間が止まったかのような農業ムラの中で相変わらずの被害者意識から権利要求ばかりを繰り返してきたのではないのか。

関連記事

powered by weblio