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シリーズ TPP特集

「農協改革」東京大学農学部 本間正義教授

  • 東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 本間正義
  • 2013年09月04日
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(取材・まとめ/窪田新之助)

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御用聞きにすぎない単協

――いま伺ったような改革が必要であることには私も同感です。ただ、それを実現しようとすれば毎度毎度のように農協がうるさい。

だからそのことで私は講演する時によく言うんですよ。日本の農業を整理するのは簡単だよ、三つのキーワードをあげればいいんだから、と。一つはコメ、もう一つは農地、最後が農協。それからコメと農地についても実はいきつくところは農協なんだよ、と。農協という組織形態だとか、あるいは個々の農協が悪いというつもりは全くないですがね。

――私もそう思います。ただ、集団となると厄介になる。

いまの単協って単なる御用聞きですよね。つまりJAバンクやJA共済、JA全農から何をさせられているかといえばJAバンクのユーザーを増やしたり、共済の加入者を増やしたり、農薬、肥料を売ったりしているわけですね。それで右から左に手数料を取るという非常に遅れたビジネスモデルで経営している。そうではなく個々の農協が自立性を高めて、自己完結的な経営をやっていけばもっと良くなるはずなのに、もったいないですよ。

――その遅れたビジネスを維持するために、組合員の確保に必死なわけですね。

組合員とそれから高米価ですね。これらが農協の命ですよ。米価が半分になると手数料は半分になるので、これは農協にとっては大きな打撃でしょう。つまりは国家のためではなくて、農協という組織を維持するための減反でありTPP阻止でありということです。本来であれば地域ごとに闘争すればいい。でも、全国組織となれば全ての品目を抱えますから、コメは駄目だが砂糖は譲歩しようというわけにはいかなくなる。

――つまりあらゆる品目が重要という位置づけになるわけですか。

それで組織の主張を通すために、JAバンクとJA共済での儲けで経済事業を補っている。準組合員の拡大運動はそのためですから。


――今や正組合員より多いですからね。

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