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特集

第10回国際園芸技術展 

第10回国際園芸技術展を見て 低コスト・高品質生産への方針転換を


【はじめに】

「叡智の結集・21世紀農業の展開」をテーマにした、「第10回国際園芸技術展」を筆者が訪れたのは4月19日のことであった。1994年から毎回来ており、今回で5回目である。

 主催者側の説明では、今回の展示会は過去最大規模となっている。しかし、筆者の見た限りでは、出展社の数は最大規模かも知れないが、各出展社が不景気のせいか、または施設園芸がある程度安定したせいか、会場内の展示内容には前回のような華やかさが見られず、やや活気を欠いた感じを受けた。

 駆け足で一回りしただけで、「国際園芸技術展」を通じて園芸関連資材や業界全体について言及するには無理があると思うが、会場に展示されていた商品の中から、特に目についたものを各項目別に述べてみたい。


【1 温室・ハウス】

 今回、展示場で最も目立っていたのは「低コスト耐候性ハウス」で、数多のハウスメーカーが出品していた。それは、「低コスト耐候性ハウス」が農水省の農業生産総合対策や輸入急増農産物対応特別対策の補助事業の対象施設になったからだと思われる。

 経済素人の筆者の経験のよる判断ではあるが、初期投資額の大きい施設園芸での経営収支の良否の判断の目安として、粗収入に対する温室建設の基準事業費の割合(投資回収年数)が2.0以下なら、経営がよいと考えてきた。

 近年、韓国で支援普及した温室の投資回収年数は、筆者の分析によると、ガラス温室は3.3、鉄骨硬質フィルムハウスは2.1、連棟パイプハウスは1.8である。これはガラス温室や鉄骨硬質フィルムハウスより連棟パイプハウスが有利であることを示している。

 日本の補助事業の「低コスト耐候性ハウス」は分析してみれば判ると思うが、いままでの補助事業の対象施設であった共同育苗温室、省エネルギーモデル温室、高温抑制型温室に比べると、はるかに低コストで輸入農産物対策のハウスとして対応できると思われる。

 高級温室で高品質の農産物を生産するのはあたりまえのことで、低コストハウスでもいままでの高級ガラス温室と同一品質水準の農産物を生産する技術を確立することが本来の技術だと筆者は考える。つまり、安い温室で高品質農産物を生産するノウハウを身につけた生産者が、これからの施設栽培の経営に成功するのだと思う。

 従って、低コストハウスに合う新たな環境調節技術と省力的機械設備の導入が不可欠と思われるが、残念ながら今回の国際園芸技術展ではその期待に沿う新技術、または省力的機械設備は見当たらなかった。

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