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特集

第10回国際園芸技術展 

 出展されていた「低コスト耐候性ハウス」の中で筆者の目に付いたのは、渡辺パイプ(株)のダッチライト型丸屋根ハウスや丸屋根型連棟ハウス(角パイプ)であった。特にダッチライト型丸屋根ハウスはPO系フィルムなど軟質フィルムが展張できる多連棟型ハウスで、ダッチライト型ハウスの特徴を生かして、さらに、低コスト化を実現したハウスだと思う。

 また、テクノシステム(株)の「テクノグリーンハウス」は、“立体トラス構造”の技術で低コストの無支柱大空間を実現したハウスである。特に被覆資材は、ビニール、ガラス、カーボネイトなど、様々な被覆材を取り付けることができ、二重被覆構造により断熱性が向上している。細く丸いパイプを使用しているので、影になる部分が少なく、植物の均一生育が期待できるハウスである。


【2 省力化栽培管理システム】

 資本・技術集約農業形態である施設栽培は、実は人力集約農業でもあることは、周知の事実である。しかし、農業の人力事情は、担い手不足や高齢化にある。それが園芸農産物の絶対量不足につながり、ひいては輸入に依存することにつながっている。そして輸入急増と不景気によって農産物価格は低減し、日本の施設栽培経営者を脅かしている。

 施設園芸の競争力強化のためには効率的省力栽培管理システムが不可欠であるが、「緊プロ」で開発普及したシステムを含めロボット化や全自動化などの高級指向が強く、70%以上にはなるであろう単棟ハウスを対象にした省力栽培管理システムの開発普及は、まだ行なわれていないと思う。省力機械設備の導入は、低コストハウス主体とする経営者にとって経営改善につながる。しかし、日本のメーカーや公的研究機関は、そちらへの取り組みに対してはまだ積極的ではないようだ。

 例えば筆者は、単棟ハウスのアーチパイプにワンタッチで掛け、ぶらさげるモノレールを利用し、ハウス内のトンネルの保温カバーの開閉をはじめ、運搬、防除など多目的作業管理システムを開発し、その技術をメーカーに提供したことがあるが、そのような安価な省力機械設備の導入は不可欠だと思われる。

 また、補助事業の低コスト耐候性ハウスには、省力化栽培管理システムを付けた施設を対象施設とすれば、低コストハウス主体の経営者には規模拡大による競争力強化が図れると思う。

 今回の出展品の中で目立っていたのは、(株)槍木産業の高速ハウス洗浄機である。これはフレキシブルブラシを単棟ハウスの屋根の上に掛けて両側で二人が作業するもので、一方に刈払機のエンジンをつけて駆動するタイプである。フィルムの寿命が長くなった今、光透過率を高め高品質農産物生産を可能にする機械と思われ、さらに、リサイクル時代に適合できる機械とも思われる。

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