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特集

第10回国際園芸技術展 

【3 環境制御システム】

(1) コントローラー(コンピュータシステム)

 温室内の環境を植物の生育に適した状態に制御する「最適制御」の重要性は古くから認識されており、近年、コンピュータを利用し、複合気象環境制御から根圏制御まで進み、さらに生体情報、害虫管理、栽培管理などのソフト開発が幅広く行われてきた。しかし、実際の栽培現場への利用は、あまり伸びていないのが現状である。

 今回の出展商品の中で目立っていたのは、横河電機(株)の温室制御システム、YEWFARMだと思う。筆者がYEWFARMを初めて見たのは1990年のことであった。12年たった今、普及実績によるノウハウの蓄積など実用的な面でも最適化されている。また、試験研究温室にも対応できるシステムとなっている。インターネットやパソコンで温室の自動制御・監視や遠隔操作カメラによる作物生育状況の遠隔監視の機能もあり、さらに操作しやすいシステムとなっている。

 また、四国計測工業(株)の温室栽培サポートシステムである「オープンプラネット」もインターネットで温室の環境調節と監視やデータ収集ができるシステムで、今年から本格的な事業展開を行う予定とのことであった。

 韓国では、オランダからターンキーベースで輸入した温室制御システムがよく利用されている。しかし、韓国内の生産品は、敷設後ほとんどが人手によるスイッチ操作で運転されている。従って、価格面での納得が得られれば、日本製品が韓国内で普及することも可能と思われる。

(2) 換気・加湿機

○窓開閉装置

 温室・ハウスの窓開閉装置には減速器を用いるが、ほとんどがオームギア方式であるので動力の伝達効率が低く寿命も短かい。近年筆者の研究チームにより開発した差動リングギヤ遊星歯車式の減速器を用いる巻き取り式の窓開閉機が市販されて、今回の展示場にも出品されている。韓国内での価格は1万円以下である。日本内にも既に輸入販売されているが、日本では5万円程であり、流通の改善が必要と思われる。

○エアクール(商品名)

 施設園芸は、冬の寒さを克服するための概念から切り抜けて、夏の高温期にどうやって作物を栽培するのかということを考える時期にきている。夏期には高冷地で栽培し、冬の間には温室を用いることが望ましいという人もいるが、高価な栽培施設を夏期の2~4ヶ月放置することは望ましいことだとは思えない。しかし、これまでよく知られている「パット・アンド・ファン」、「フォグ・アンド・ファン」などは有効性や設置費の面から、一部の花き温室を除いては導入事例が少ないのが実情である。

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