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家族と農業経営

家族経営協定は誰のため?

家族協定の目的は、とかく「農家の女性のため、家族のため」といわれるけれど、それって本当? 家族間の取り決めのはずが、協定書に家族以外の第三者のハンコが並ぶのはなぜ? いったい誰のためのものなの? まずは「本物の協定書」を見に行った。
うちにもあれば…

 「家族経営協定? うちにもあるといいのに。農家はいいなあ……」

 というのは、うちのダンナの弁である。ぬぁにぃ? わが家は古本屋の夫とフリーライターの私、3歳の娘の3人家族。私が取材で遠出するときは、保育園だけでは間に合わず、10坪ほどの小さな店で古本に埋もれながら父子2人で留守番をしなければならない。

 月に何度も出張が重なると、ダンナもかなりしんどいらしい。だからといってベビーシッターを雇うのはもったいないし、保育園に預けた上にまた誰かに娘を託すのを嫌がって「オレが見る」と宣言したのは彼の方だ。

 「遠出の取材は月3回以内とする」

 そんな協定がほしいらしい。うーん。農村では「女性のキャリアアップのために家族協定を」とかいわれているのに、こんな協定を結んだら、私の仕事が減るじゃないか。ぜえーったいいらないゾ。もしかして「家族経営協定」って、男女に関わらず「虐げられた方」がほしがるものなの? それじゃまるで私が虐待妻みたいじゃないか…。

 頭の中だけでこの問題を考えていると、わけがわからなくなる。「本物」を見に出かけよう。


協定は黄門様の印籠か?

 「協定見せてくださーい」

 そんな私のあつかましいお願いに、快く応じてくださったのは、以前取材でお世話になったAさん夫妻(40代)である。妻をA子さん、夫をA男さんとしよう。2人は今年に入って、普及センターのすすめで協定を結んだ。早速協定書を拝見と思いきや、

 「あれ、どこにいったっけ」

 バタバタバタ……慌てて母屋へ探しに行くA子さん。協定書は金庫にも額縁にも収まっていないらしい。しばらく探してやっと出てきたのは、ペラペラとした一枚の紙だった。「経営の役割分担」とか「就業条件」「福利厚生」など、経営にまつわる条項が連なっている。一通り読ませていただいたが、以前からA家が取り組んでいたことを、文書化しただけのように思える。

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