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家族と農業経営

家族経営協定は誰のため?

やることいっぱい!

 これからも「なんとなく」結ばれて、そのまま押し入れの奥にしまい込まれる協定書が、ズンズン増えていくのだろうか?なんだか時間と手間と予算がもったいないなあ。そのお金でうちにベビーシッターを派遣してくれないかしらん? あっ、農家じゃないからダメ? それならせめて今の農業女性の実態にマッチした形で使ってほしい。例えば非農家出身で農業を志している20代の女性が、「誰も農地を貸してくれない」と困っているケースを見た。これこそ「農村女性のキャリアアップ」に貢献する事業ではないか。可能性のある新しい人材にも目を向けるべきだ。

 Aさんと机の上のペラペラとした協定書をしげしげと眺めつつ話した。

 「私は子どもを抱えて、目の前の仕事を仕上げるのに精一杯だなあ」(三好)

 「私ら子どもを育てなきゃいけないし、田んぼや畑は待っているし、協定云々より、本当にやらなきゃいけないことが、いっぱいあるもの」(Aさん)

 私の周りには、突然職場が倒産したり、リストラの不安にさいなまれながら派遣の仕事を続けているお母さんもいる。今真剣に協定を必要としているのは、企業に雇用されている女性の方だと思う。農家の場合、解雇されることはまずないし、突然職場がなくなる心配もない。この不況下、「やることがいっぱいある」のは、大変だけどしあわせなことなんじゃないだろうか? 自営業は強いゾ!

 農家はいつまでも「特別」じゃない。お役所にいわれなくても大丈夫。家族や仕事のことは、自力でケリをつけるから、ほっといてほしい。(続く)

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