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特集

農薬は誰のために?


 さらに現行の農薬取締法には例外が認められていません。例えば、外国から新しい害虫が入ってきてもその害虫に適用がある農薬の開発を待たなければなりません。しかし、例外が認められれば臨機応変に対応できます。他国ではそれらの対応は当たり前のように行われています。どんな法律にも「○○が認めればその限りではない」といった文面がありますが、この法律にはそれがないそうです。その部分をさして農薬取締法は欠陥法律であると指摘する声もあります。


適用外使用はどうなる?


 次に農薬登録制度を厳密化すると作れなくなる作物や、使えなくなる農薬が出てくるということです。これはどういうことかといえば、農薬は登録される際にその使用方法も指定されています。その内容はある作物には収穫前○○日前までに決められた量を使用するというものです。たとえば「ハクサイには収穫の14日前までに1000倍に希釈して使用する」といった具合です。これを適用と呼びます。つまり、農薬登録があっても使用方法以外の使い方をすれば適用外使用となり違法となります。

 この適用を取るための基準が難しすぎるのです。具体的には効果・薬害などの評価、ならびに残留農薬の調査や基準の設定が必要です。大変な手間と投資が必要であり、開発メーカーはそのコスト回収が可能な作物しか開発できません。結果的に適用がメジャー作物のみに偏ってしまい、マイナー作物には使える農薬がなかったり非常に少なかったりします。ですから、適用がある農薬だけを繰り返し使わないといけないので非効率的な農業を強いられるか、適用外使用をやるしかないという状況です。公的機関やJAなどが発行しているマイナー作物に対する防除方法の紹介でも、暗に適用外使用を勧めるような内容になっていることは普通にあります。このことには必ずメスを入れなければなりません。

 残留農薬基準は各作物の残留農薬量と食品としての摂取量を計算し、対象作物全てについて同じ計算をして合計した値がADI(一日許容摂取量)を越えないように定めています。これらの詳しい内容については紙面の都合により今回は述べません。しかし、この計算方法を見ればわかるとおり、摂取量の少ないマイナー作物や、摂取しない花などの作物については適用を厳密に求める必要が本当にあるのか考え直す必要があると思われます。


消費者の意識に問題はないのか

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