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特集

農薬は誰のために?


 今日はありがとうございました。


“無登録農薬問題”の本質を考える 西田立樹



無登録農薬問題


 7月の山形県での販売業者逮捕に端を発した一連の無登録農薬使用に関する事件は拡大を続けています。

 農水省が9月9日に発表した調査によると、無登録農薬は41都道府県の約1945戸の農家で、果樹や野菜、花などに使われていました。朝日新聞の調査では8月末までに農家などに出荷の自粛を求めたのは16県。ナシなど果物を中心に少なくとも2060tが回収、廃棄されているとのことです。

 問題になっている農薬はダイホルタン・プリクトラン・PCNB・ナフサク(ナフタレン酢酸ナトリウム)です。

それぞれ「ホールエース」「プリラー」などの商品名で農薬として、あるいは栄養剤などの名目で販売されていました。主にはアジア方面で製造され輸入されたものと言われています。
 無登録農薬使用農家の中には深刻な状況に陥っているところもあります。収穫物が廃棄処分になったわけですから無収入です。ある銀行では対象農家向けに低利での融資を行うサービスを発表しましたし、無登録農薬使用農家が販売業者を相手取り損害賠償請求を行ったという報道もされました。金銭面だけではなく、他人を巻き添えにしたとして周囲から白い目で見られて立場をも失っています。冗談抜きに、まもなく「農家が自殺」というニュースが出かねない状況です。


無登録農薬とは何か?


 農薬には一次販売業者(メーカー)により農薬登録が取られていなければなりません。農薬登録とは農薬取締法という法律に基づいて行なわれます。また、海外から輸入される農薬についても輸入販売業者は同様に農薬登録を取る必要があります。

 登録取得に必要な内容の説明は別の機会に譲るとして、これらの要件を満たしていない農薬が無登録農薬ということになります。正確には農薬登録を取ったものだけが農薬と呼ばれる資格があり、無登録なものは農薬とは呼べないのですが、他に適当な言葉もないのでそう呼ばれています。

 農薬の登録制度は販売の可否に対して行われるものなので、無登録農薬を販売した業者は農薬取締法によって罰せられます。輸入販売した者、輸入業者から商品を買い付けて販売した業者らもその対象となります。一方、使用に関しては罰則がありませんので、無登録農薬を使用しても法律上では罰せられません。

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