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農業経営者も、この問題をただ行政の怠慢と批判するだけでなく、本誌で繰り返し主張して来た「食べる者のために働く職業人」としての誇りに関わることとして、現在の農業や食の業界に存在する“無法の常態化”を考え直してみるべきではないか。それが、本誌の言い続けてきた現代の農業経営者の責務である。
“問うべきは我”なのだ。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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