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特集

顧客のニーズから逆算した“品種”選び



【ベビーリーフ】

 アメリカにおけるかつてのサラダ野菜が結球レタスなら、現代のサラダ野菜は「ベビーリーフ・ミックス」である。それがようやく日本でも売れ始めた。食味的にも見た目にもバラエティーあふれ本格サラダっぽい雰囲気が出せる。5~6種類のレタス類をミックスするために、栽培的には手間がかかる分、まだまだ単価は高いが、5~10cm程度の“ベビーリーフ”に仕立てればいいのだから、回転はいいはず。単価がこなれれば、もっと一般需要は拡大するはずだ。一部産地では、20~25mm程度まで生育させたものを「ミックスサラダ野菜」として商品化する動きもある。


【ルッコラ】

 サラダ野菜のニューフェイスとして、いま最も“爆発”が期待されている野菜。若年層にはすでに外食メニューの影響で知名度は高いが、若年層に限らず食体験すればそのゴマの風味に似た食味はすぐに受け入れられる要素があり、ハーブ類出身野菜としては異例の“出世頭”である。業務用を含めてまだまだ高い単価を抑える工夫をすることで、加速度的に需要は拡大するだろう。目安は100g小売で198円以内を。


【ミズ菜】

 もともと関西圏の伝統的な野菜であったミズ菜が、昨年当たりから関東圏でも火を吹いたのは、漬物やナベ物用としてではなく、明らかにサラダ材料としての需要である。すでに多くの外食産業でメニュー化された「ハリハリサラダ」がそれ。サラダ材料としてベビーリーフやルッコラが「食味」的なアクセントとして人気だとすると、ミズ菜は「食感」で新しいサラダ野菜に仲間入りした。その食感を“パリパリ”でもなく“カリカリ”でもなく表現した「ハリハリ」という響きがいい。同じ“関西出身”の形容詞「まったり」に続く、関東での新しい形容詞の誕生である。


【青首大根】

 軟らかすぎて煮ダイコンにもナマスにも向かない、辛味も風味もなくてオロシにもダメ…、とかく青首の“汎用性”はどんな用途にも“中途半端”だと酷評されがちだが、どっこい、向いている料理があった。「ダイコンサラダ」である。いまファミレスや居酒屋チェーンなどでの売れ筋メニューのひとつがこれ。所詮、ドレッシングで“食べさせる”のであればかえって辛味や風味は邪魔なだけ。歯ざわり、食感を楽しむだけなら、青首が最適なのだ。


【きたあかり】

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