ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

高設イチゴの実用栽培技術

9.気温・湿度管理

温度によるイチゴの葉の光合成速度を第1図に示した。光合成の最適温度は20~23℃、適温域は15.4℃~27.4℃である。昼間の気温はこの光合成の最適温度を目標にして管理する。

●気温管理

 温度によるイチゴの葉の光合成速度を第1図に示した。光合成の最適温度は20~23℃、適温域は15.4℃~27.4℃である。昼間の気温はこの光合成の最適温度を目標にして管理する。

 イチゴの育苗時期は、日射量が十分にあり気温も高いので、寒冷紗の被覆を考慮する。また、雨除けハウス内での育苗では、通風を考慮する。

 定植後も、周年被覆ハウスでは通風を考慮し、保温後は、昼間の気温を25~27℃、夜間の気温を10℃程度で管理する。出蕾期頃から昼夜の気温をともに下げていき、果実が肥大する時期には、昼間の気温を25℃、夜間の気温を6~7℃で管理する。春になったら、昼夜とも十分に換気して、昼間の記憶が高くならないようにする。

 なお、夜間の気温が高いと呼吸消耗が増加して、生育や収量が低下する。また、果実温度が高く保たれると、果実の内容が充実する前に着色が進み、品質低下を招く。

 一方、イチゴの低温限界はマイナス1℃である。これより低くなると雌蘂や雄蕊に障害が発生し、変形果の原因となる。また、夜間の温度が低すぎると、草勢が弱くなり、着色不良果の原因となる。

 ハウス内気温とは、イチゴが植栽された場所の気温のことをいう。イチゴの栽培ハウスは、換気扇や攪拌扇を装備せず、自然換気に頼る簡易な施設が多い。通風が良く、ハウス内の空気が攪拌されていれば問題はないが、目安となる温度計や温度センサーが、イチゴの周辺気温を反映していない場合もあるので、注意すべきである。

 肩換気のみのパイプハウスにおける高設栽培では、換気口の高さがベッドの高さより低いと、換気口より上部に熱気が溜まり、想像以上に高温になる。土耕栽培では、イチゴが植栽されている高さが換気口より高くなることはほとんどないので、肩換気によるイチゴの周辺気温の制御が可能であった。しかし高設栽培の場合は、肩換気だけで気温を制御するのは不可能である。換気口の位置を高くするか、妻面に換気扇を設置するなどして、イチゴ周辺の気温制御を可能にすべきである。

関連記事

powered by weblio