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【新・農業経営者ルポ】
息子が受け継いだのは困難に挑戦した親の誇り
- (有)ピース トータルアドバイザー 家子憲昭
- 第41回 2007年11月01日
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開拓者の祖父
地主の次男で職業軍人だった家子憲昭の父(秀都の祖父)は、復員後、家族とともに実家に身を寄せた。農地解放で農地を失った実家に5人の家子一家が同居するのは肩身の狭いものだった。1952年、父は実家から数キロ離れた開拓地に入植。赤松と熊笹が生い茂る原野を開墾鍬と鎌と鉈だけで拓く開拓民になる道を選んだ。1年に5反を開墾するのが入植の条件だった。農村部といえども戦後の復興が始まっていた。その貧しさゆえに憲昭たち開拓部落の子供は虐められた。地主の次男で情報将校としての矜持を捨てることなく開拓民となった父に、村人の対応はとりわけ冷やかだった。父親もまた、農村民主化、農地改革に沸く当時の農民社会の精神風土になじめなかったのかもしれない。
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家子憲昭 イエコノリアキ
(有)ピース
トータルアドバイザー
岩手県奥州市江刺区。いえこ・のりあき●1946年、岩手県江刺市(現・奥州市)生まれ。高校中退後、地元の建設会社に就職。78年、就農。83年、岩手稲作センター(後に、ライズみちのく㈲に社名変更)設立。97年、ライズみちのく清算。現在、長男の秀都が設立した㈲ピースでアドバイザーとして経営・栽培指導などにあたる。
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