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減反問題を一発で解決するには、売る力に応じて集荷すればよい話で、全農はようやくそれに気がついたともいえるが、時期が遅すぎた。喫水線スレスレ船が運航するようになってしまったら何をやってもうまくはいくまい。
いよいよコメは面白くなってきた。ここ2、3年は疾風怒涛の時代が続くだろう。破綻する生産者もあれば、ここがチャンスと腕まくりする生産者もいるだろう。でも勝負は意外と早く決着がつきそうだ。筆者の予感ではコメ余りによる米価暴落など2、3年もすれば過去の笑い話になるときが、ほどなくやってくると思う。この間、壮絶な淘汰選別が始まるだけだが、結局、知恵のある者、努力する者、勇気のある者、世の習いに従い、生き残るのは、こうした生産者だけである。
やがて米価は二極分化していく。特色もないコメはただただ国際価格に左右されるだけである。しっかりと土作りをしたコメは、米価暴落の影響が少々あったとしても、今程度か今以上の米価になることは目に見えている。その理由は簡単。真面目に土作りをする生産者ははたして何人いるだろうか。読者諸兄の周りをとくとご覧あれ。
最近、商人系集荷業者が田圃を見てコメを買い始めている。こんなことはごく当たり前のことだが、それが深刻なコメ余りなってようやく始まってきたのだ。コメは、いよいよ真っ当な世界に突入していくのである。筆者の親友、K君を見よ、と言いたい。このコメ余りにもかかわらず、作付けイコール販売完了だ。しかも田圃も集まってくる。来年の注文も田圃の能力をオーバーしてしまっている。
残暑見舞いをかねて、読者諸兄に一言進言申しあげたい。こんな時こそ急がば回れで、土作りに邁進して難局を見事に突破していただきたい。
土作りへの取り組みこそ唯一の生き残る手段
いよいよコメは面白くなってきた。ここ2、3年は疾風怒涛の時代が続くだろう。破綻する生産者もあれば、ここがチャンスと腕まくりする生産者もいるだろう。でも勝負は意外と早く決着がつきそうだ。筆者の予感ではコメ余りによる米価暴落など2、3年もすれば過去の笑い話になるときが、ほどなくやってくると思う。この間、壮絶な淘汰選別が始まるだけだが、結局、知恵のある者、努力する者、勇気のある者、世の習いに従い、生き残るのは、こうした生産者だけである。
やがて米価は二極分化していく。特色もないコメはただただ国際価格に左右されるだけである。しっかりと土作りをしたコメは、米価暴落の影響が少々あったとしても、今程度か今以上の米価になることは目に見えている。その理由は簡単。真面目に土作りをする生産者ははたして何人いるだろうか。読者諸兄の周りをとくとご覧あれ。
最近、商人系集荷業者が田圃を見てコメを買い始めている。こんなことはごく当たり前のことだが、それが深刻なコメ余りなってようやく始まってきたのだ。コメは、いよいよ真っ当な世界に突入していくのである。筆者の親友、K君を見よ、と言いたい。このコメ余りにもかかわらず、作付けイコール販売完了だ。しかも田圃も集まってくる。来年の注文も田圃の能力をオーバーしてしまっている。
残暑見舞いをかねて、読者諸兄に一言進言申しあげたい。こんな時こそ急がば回れで、土作りに邁進して難局を見事に突破していただきたい。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
土門辛聞
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