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江刺の稲

農業経営者たちの年頭所感

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第153回 2009年01月01日

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明けましておめでとうございます。さて、今月号には1993年5月の本誌創刊以来、初めて実現した企画がある。農業経営者による「年頭所感」と「名刺広告」である(今月号と来月号に掲載される)。名刺広告は、これまでにもあった。しかし、農業経営者の皆様にお願いしたのは、本誌でもこれが初めてである。
明けましておめでとうございます。さて、今月号には1993年5月の本誌創刊以来、初めて実現した企画がある。農業経営者による「年頭所感」と「名刺広告」である(今月号と来月号に掲載される)。名刺広告は、これまでにもあった。しかし、農業経営者の皆様にお願いしたのは、本誌でもこれが初めてである。

多くの読者からすれば「何でそんなことに大騒ぎしているのだ?」と思われるかもしれない。本誌スタッフの中にも「社長、ナニ興奮しているんだ?」といった顔をしている者もいる。また、今時名刺広告だなんて時代感覚がずれていると笑う人もいるだろう。でも、これまで農業関連の業界紙誌上の名刺広告や年頭所感に名前を連ねるのは、農民を組織した農業関連団体の代表者か、あるいは農業をマーケットとするか調達先にしている農業関連企業の代表者ではなかったか。小なりといえども全国販売されている農業の業界誌に、農業経営者自身が年頭所感を述べ、名刺広告を出すのは多分、これが初めてなのではないだろうか。

ご協力いただいた農業経営者の方々にはあらためてお礼を申し上げるとともに、来月号でも掲載を続ける。年頭所感と名刺広告を掲載希望の方は本誌までご連絡願いたい。

でも、なぜ農家自身の名刺広告はなかったのか。答えは簡単である。これまでの農業の世界では、「層」としての農民はあっても農業の経営主体として一人ひとりの「農業経営者」の存在は想定されてこなかった。日本農業の経営者は農林水産省なのであり、農業関係者がそこで利権を得、農家自身は「自分で借金する農水省の作男」の地位に置かれ続けてきたのである。農業メディアといわず農業界にあって、農家はいかにも主人公のように扱われても、その実態は、啓蒙と指導と保護の対象にすぎなかった。

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