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【世界の農業機械・資材トレンド】
フィンランド、南アフリカ、アメリカ、オーストラリア
- 編集部
- 第1回 2007年10月01日
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フィンランド、森林資源を活用するシステム
木材を伐採した後の森林資源を活用する分野では、フィンランドが最先端の技術を持っている。どのようにして森林資源を集めているのか、そのシステムを紹介しよう。
フィンランドでは過去10年以上にわたって、伐採跡地の資源をエネルギーとして利用するシステムの開発に取り組んできた。どのようなシステムも同じだが、このシステムでも、より費用効率を高めることが求められており、その結果として能率化が進んでいる。
このシステムには、3つの工程がある。散乱した枝を集める工程、それを梱包する工程、そして古い切り株を集める工程だ。枝を集めて梱包する工程には、ジョン・ディアの1490Dが汎用されている。機械の設定と枝の水分含有量にもよるが、集められた枝は大きさが直径70~80cm長さ3m、重さに300~600kgのサイズに梱包される。システムの生産性を高めるためには、この工程の速度を上げることが課題だ。
現状では他のエネルギー資源の収集システムと費用効果を比べると、まだまだ能率化する余地がある。現状では、まず梱包された枝を木材運搬車で集めて道路端で運んだ後、夏の間、そこに放置しておく。完全に乾燥したら、これをトラックに積んで発電プラントに運ぶ。1haの伐採跡地からは、100~150個の梱包が得られる。一つの梱包は1MWhの電力エネルギーに相当する。概算では1haの伐採跡地から、だいたい9000~1万3000リットルの石油に等しいエネルギーを生産できる。
枝を集めて梱包する工程には、道路端で乾燥させた後、その場で切り刻んでからエネルギー・プラントに運び込むやり方もある。この方法ではトラクター牽引式のトレーラー、あるいは特殊なワゴン車が必要だ。切り株を撤去する工程では、20t級の巨大な掘削機が使われている。
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