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『農業経営者』定例セミナー

なぜ我々は、農業ではなく、農場を語るのか

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第1回 2007年08月10日

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成長、発展する農業経営者の共通点、それは常に顧客の期待に応えようとし、従来の体制に依存しない自立した農場を目指している点にあります。制度・政策に依存した農業から、顧客・マーケットに問われ、責任を果たす自由な農場経営への転換を--。我々が唱えてきたこの理念を、創刊15周年のこの節目にあらためて農業経営者、関連業界人に伝えます。
  • 価格:
    510円

 

【『農業経営者』編集部からのセミナー解説】

農業経営者にとって「土」とは、足元の耕し続ける土であると同時に、家族であり、ともに汗をかく仲間であり、取引先でもあり、生産物やサービスを買ってもらう顧客なのではないか。その土を作り、収穫しても戻し続ける意志を持ち、そして信じる。そこに未来がある--。『農業経営者』創刊の辞、原典の再確認から講演はスタートした。

 それから一転して農業を取り巻く直近の話題に。2007年の米仮払い7千円ショック、農業をカロリーや価格だけで考える時代が終わっても続く食料自給率論、そして「日本農業」を語ることで自らの「農場」の経営者である責任から逃げるな......と話題は展開。

「これからの農業経営を守るのは国の農業政策ではない。お客様。そして市場の指示を得ることにある」

 講演が50分を過ぎたころ、今年から米価の影響もあって経営破綻する経営者が増えることを危惧している、そして責任を取るのは常に経営者なのだ、という話を始めると万感胸に迫ったのか、言葉を詰まらせた。その目の奥に小さく光るものを見つけた参加者の表情は引き締まり、1時間の講演が終わると、万雷の拍手が会場を包んだ。

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