記事閲覧
【『農業経営者』定例セミナー】
誰が『比内地鶏』を創るのか?~地域ブランドのあるべき姿を問う~
- (有)秋田高原フード 大塚智哉
- 第24回 2008年10月24日
-
- 音声
- 無料会員
- ゴールド
- 雑誌購読
- プラチナ
- 動画
- 無料会員
- ゴールド
- 雑誌購読
- プラチナ
- 音声
【『農業経営者』編集部からのセミナー解説】
「クラシックのないモダンはない。今あるブランドがモダンとして確立する迄には、必ずクラシックがあります。ところが今、クラシックがない借り物の“認証比内地鶏?というお面を被ったものが動き出しています」 10月24日の定例セミナーでは、本誌08年8月号「新・農業経営者ルポ」で紹介した秋田高原フードの大塚智哉氏を講師にお話を頂いた。比内地鶏の問題を簡単にまとめると、07年の比内地鶏の偽装事件後、秋田県が急遽、比内地鶏についてのブランド認証制度の準備を進めたことで、それを扱う業界に混乱が広がっているということだ。
何をもって比内地鶏とするのか? 県は「血統」と「飼育方法」とした。血統のお墨付きはDNA鑑定で決める。ところがもともと比内地鶏の雛鳥として70%のシェアのあった秋田高原フード系の品種は、DNA鑑定ができない。その一方で秋田県畜産試験場が作った品種だけがDNA鑑定ができる。また、地鶏は放し飼いするものと決まった。衛生と安全のためにケージ飼いしている同社の鶏は、比内地鶏とは認められなくなった。
人々が長年食べて美味しいと認めてきたものが地域ブランドだ。70%のシェアのあった雛鶏を排除して、「DNA鑑定ができる」から試験場の品種を認証するなど見当違いもはなはだしい。ケージ飼いについても同じだろう。
複雑な話を聞くのも大切だが、やはり実際に食べてみようということで、セミナー会場は急遽バーベキュー会場に転換。都内有名デパートの食品売場で売られていた“認証比内地鶏? と、秋田高原フードの比内地鶏の食べ比べを余興に、試食会兼懇親会に移行した。
会員の方はここからログイン
大塚智哉 オオツカトモヤ
(有)秋田高原フード
東海大学卒業後、物流会社に入社。2002年㈲秋田高原フードに転職。妻の智子氏は同社創業者である故・佐藤黎明氏の長女。以来、義母である佐藤信子社長、妻、14人の従業員とともに、比内地鶏の育成事業に取り組む。同社では営業として各地を飛び回り、同時に県との交渉も担っている。
『農業経営者』読者の会 定例セミナー
月刊『農業経営者』読者の方に向けて、農業経営者や関連業界人を講師に招き、農場の成長、発展に役立つ定期セミナーを毎月(年間20回以上予定)開催しています。セミナーへは一般参加も可能です(5,000円/1回)。懇親会では、情報交換や人脈構築の機会を提供します。目的意識の高いほかの参加者との出会い・交流の場としてもご好評いただいています。
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)