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『農業経営者』定例セミナー

「野菜ルネッサンス」の取り組み~見た目ではなく、栄養価や機能性を評価する流通販売~

  • 東京デリカフーズ(株) 常務取締役 大﨑善保
  • 第30回 2009年04月24日

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野菜を色や形などの外見だけでなく、栄養価や機能性などの中身で評価する『農業ルネッサンス』。ここでは独自の品質評価基準により、「野菜の力(抗酸化力、免疫力、解毒力)」、美味しさ、安全性といった品質を見える化し、さらに顧客情報を産地にフィードバックする機能も果たしていく。産地と流通が構築する、新しい関係に注目してみたい。
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【『農業経営者』編集部からのセミナー解説】

 

 4月24日の定例セミナーではデリカフーズグループ東京デリカフーズ㈱取締役社長の大﨑善保氏をお迎えし、「『野菜ルネッサンス』の取り組み〜見た目ではなく、栄養価や機能性を評価する流通販売〜」と題して講演をお願いした。
 デリカフーズグループではホールディング制をとっている。傘下には東京デリカフーズ㈱、名古屋デリカフーズ㈱、大阪デリカフーズ㈱があり、各地域の事業所で野菜の加工・配送を行っている。またデザイナーフーズ㈱という関連子会社では、専門的に野菜の分析・研究を行ってる。最近ではここでメニューの開発も行い、取引先の外食産業、ひいてはデリカフーズグループをサポートしている。

食事は処方箋になる!!デリカスコアの導入へ

 「将来的には食事が処方箋になります。外食産業は食の病院に、スーパーは食の薬局になるべきです。病気は食事で治すというところへシフトしていくだろうと考えています」

 今後、高齢者の割合の変化からマーケットの縮小、医療費の増大が見込まれる。一方、医学界はヒト遺伝子の解析の完了により治療医学から予防医学へ移行していくと考えられる。健康は遺伝因子と環境因子に影響されるが、遺伝子から自分の傾向を知り、食で予防することが可能だ。体調からメニューを選択していくことにより、食事が処方箋になる。
 そのためには野菜の持つ性能が、栽培方法や産地などではなく、科学的な根拠で示されなければならない。しかしこれまでの青果物流通では、野菜は流通しやすい形であるか、年間流通できるかなどで評価されてきた。また育種においても、収量を上げることを重視した品種改良が行われてきた。

 例えば車なら性能表示を基準に価値が認められ、その価値によって消費者が選ぶ仕組みが出来あがっている。そういった仕組みが今後の農業の発展過程で大きなキーワードになるとデリカフーズは考える。

 デリカフーズでは野菜の評価基準を形から中身へ移すべく今年から「デリカスコア」を導入する。デリカスコアとは多面的な評価基準を持ち野菜の品質を「見える化」するシステムである。
 病中病後や授乳期など個人の体調にあわせて摂取することで、人間の生命に貢献できる食を、デリカスコアによって実現するのが目的だ。

 「次世代の農業は、生産と流通と消費を価値観で結ぶ事から始まります。農業は土、水、空気、太陽を原料とした食と酸素の製造業です。自然を原料にして、食と酸素を提供するのが農業ですので、本当に重要で誇り高き職業であると考えています。日本農業をあるべき姿に導くことが、それに携わるわれわれの使命でないかと考えています」


▼セミナー参加者の声がこちらからお聞きになれます。

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