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新・農業経営者ルポ

モノでなく、顧客の必要に応える農業経営を目指す

 経営理念を考え、経営計画をつくり、作付け・出荷作業計画に具体化し、輪作体系を構築する。坂上さんの農業は大規模でも極めて精密なのだ。


農作物ではなくサービスを売る

 坂上さんは、何度も言った。

「モノを売るのではなくサービスを売る。良い物を作ることは当たり前。客の期待を裏切らない、顧客の必要としていることに配慮すること。売り手であれ買い手であれ、取引先のメリットを考えない人とは付き合いたくない。高い安いではない」 売る人も買う人も、付き合う先はお互い「サービスを売る」関係でなければならない。

 また、作物を作って収益を得るだけでなく、農地を管理するのが農業経営者の仕事(責務)だと。


剣道6段、文武両道

 坂上隆さんは、1968年生まれの37歳。24歳から農業の仕事を始めて14年になる。

 大学を卒業し、航空大学に入りたくてチャレンジしたが、結局、果せなかった。でも、航空大学の受験勉強をしながらいろいろなアルバイトした体験は無駄ではなかったと話す。居酒屋やトラックの運転手などをして、「社員になれ」と言われるほど仕事もしたし、かわいがってももらった。

 どこへ行っても導いてくれる人がいたことに感謝している。

 市場のアルバイトをしていた時、家族経営の卸会社で親子が本気で喧嘩をしている姿を見て、感激した。家族が一緒に働くことの意味と素晴らしさを思った。それで家に戻ってきた。

 中学から始めた剣道は、6段。剣道で培われた精神力で、あきらめず努力できる。

 子供時代から本好きだった。好きな言葉は、と聞くと、「花鳥風月」「明鏡止水」。

 坂上さんの歳を考えて、エッと思ったが、静を見つめ、綿密に計算して、ダイナミックに展開する坂上さんらしい言葉である。人の言うことには動じないが、人に応えることは好きだと言う。

 生活パターンは、調子がよければ深夜でも起きて、パソコンでその日の作業シミュレーションや事業計画を練る。6時から仕事。そして、夜は8時、9時には寝てしまう。子供たちより早い。

 無理はしない。日曜日は必ず休む。働き、家族、社会に貢献するためにも、自分自身が大切だから。

 結局は、飯が食えて、楽しいゲームができればいいと思っている。


これからは「儲かる農業」の時代

 このごろ、軟弱で不安になるような男ばかりが目立つ。でも、「この人といたら安心」と感じさせる頼もしい坂上さんは貴重な存在だ。

 彼のような人の彼女やお嫁さんになれたなら、何でも全部決めてくれて、とても頼りがいがありそう。

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