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農水捏造 食料自給率向上の罠

日本の自給率政策のお手本「英国」、自給率向上を国策にしない根拠を発表

英国は国民一人当たりの食料輸入額が日本に比べ2倍以上高い。農水省にとって英国は、過去30年間で自給率を25%向上させた模範国である。にもかかわらず、当の英国は自給率向上を政策にしていない。しかも、国策にしない理由を詳細な分析文書で国民に示している。その中身を解剖する。
「自給率は見当違い」英国政府

 自給率向上に代わる農業の成長性指標を探せ―――先月号から先進国の事例紹介を開始した。初回は米国の農業戦略に触れ、国家公務員の権限を使って関与できる農業成長政策とその職責によって果たせる目標値について言及した。

 今回は英国を取り上げるが、政策や指標そのものが今回のテーマではない。英国政府(Defra、英国環境・食料・農村地域省)が発表したなぜ“自給率向上を国策にすべきでないか”の理由を真正面から論証した文書がある。原題を直訳すると「食料安全保障と英国~証拠と分析文書~」。10章100頁に渡り、緻密な議論が紡がれている。日本と同じ純輸入国でありながら、日本と全く逆の政策判断をした英国政府の主張とその根拠は何かを紹介したい。

 結論からいうと、「農業生産による食料自給率の変動を中心に食料安全保障を議論することは、不均衡(unbalanced)であり、根拠薄弱で(weak)、取るに足らず(poor)、見当違いで(misplaced)、判断を見誤らせる(misleading)」。辛辣な形容である。なぜそうなのか。文書の大意を一気にまとめた。

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