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意識的であれ無意識的であれ、食料安全保障を食料自給率や持続可能性への不安や渇望と混同すべきでない。食料安全保障と農業の持続可能性が単純に食料自給率の問題であれば、国の政策は国内生産を最大化し、輸入量を最小化する方針で進められる必要があるだろう。
これを実現する政策は、国家の市場介入、農家に対する価格と買入保証、輸入やフードマイルに対する高関税、スーパーの調達方法への規制、環境規制の緩和などである。
こうした手段は、政策的に実行可能かどうかは別問題として、食料安全保障や持続可能性、環境や健康の問題をまったく改善しないばかりか、商業活動や消費活動、ひいては国内外における人々の福祉に深刻な問題を引き起こす。
英国政府の政治哲学は、国民や環境の持続可能性に寄与するために、マーケットの機能やそこで活躍する人々を阻害しない形で、個別の課題と原因にもっとも効果的に向き合うことにある(続く)。
これを実現する政策は、国家の市場介入、農家に対する価格と買入保証、輸入やフードマイルに対する高関税、スーパーの調達方法への規制、環境規制の緩和などである。
こうした手段は、政策的に実行可能かどうかは別問題として、食料安全保障や持続可能性、環境や健康の問題をまったく改善しないばかりか、商業活動や消費活動、ひいては国内外における人々の福祉に深刻な問題を引き起こす。
英国政府の政治哲学は、国民や環境の持続可能性に寄与するために、マーケットの機能やそこで活躍する人々を阻害しない形で、個別の課題と原因にもっとも効果的に向き合うことにある(続く)。
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浅川芳裕 アサカワヨシヒロ
農業ジャーナリスト
1974年山口県生まれ。1995年、エジプト・カイロ大学文学部東洋言語学科セム語専科中退。アラビア語通訳、Sony Gulf(ドバイ)、Sony Maroc(カサブランカ)勤務を経て、2000年、農業技術通信社に入社。元・SOGULマーケット専門官。元月刊『農業経営者』副編集長。現在ジャガイモ専門誌『ポテカル』編集長。2010年2月に講談社より発行された著書『日本は世界5位の農業大国-大嘘だらけの食料自給率-』がベストセラーになる。最新刊に『TPPで日本は世界1位の農業大国になる ついに始まる大躍進の時代』(KKベストセラーズ)がある。
農水捏造 食料自給率向上の罠
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