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リレー訪問 農場に勤める誇りと夢

[後編]見つけたのは「やりがい」 「聞くだけ」ではなく、「成長」のある仕事をする

前回、文旦や河内晩柑などを全国に直販する一方、スタッフ主導で農場づくりを進めている大串農園の内幕について語り合った3人。今回は、クレームなどを通じて感じた農場と顧客の関係のあり方や、そこにある仕事観など、さらに農業・農場で働く意味を掘り下げて話し合った。
農場と顧客をつなぐ仕事

齋藤 山下さんは電話でお客さんの対応をしているそうですが、クレームを受けることもあるわけですよね。そうしたお客さんと直接対応することを考えると、生産現場とはまた違った大変さがありそうですね。

山下 クレーム対応は私の仕事の中でも一番大変な仕事ですね。精神的に追い詰められることもあるんですけど、そういうことも含めてどうにかできないと続きません。だから顧客対応を担当しているスタッフは強者揃いですよ(笑)。

齋藤 でしょうね(笑)。うちに来たクレームでは、籾殻が一かけら入っていただけで「おかしい、返品」なんて言われることもありました。

山下 それは、かなり凄いですね。そこまでのクレームはないんですけど、うちで作っている文旦の味についてや届いたら腐っていたというようなクレームなど、内容は本当にいろいろです。

森 もとより、問題のない良い品物を送りたいんですが、うちは手作業で選別しているので小さな腐りを見落としてしまうこともあるんですよ。

齋藤 うちの農場で作っているキャベツでも同じようなことがあります。小さな腐りでも輸送中に蒸れて大きくなってしまうんですね。農薬を使えば、そんな腐りを抑えられるのかもしれませんが、お客さんには農薬をあまり使うなとも言われる……。

森 農薬は難しいですよね。散布する時に周囲への飛散が気になって作業を止めることもあるんですが、病害のことを考えると農薬をかけないわけにもいかない。

齋藤 そんな風に地域のことも考えて作業するのは大事なことだと思います。むしろ僕が気になるのは、農産物に対するお客さんの見方です。クレームや農薬に対する反応からは、農産物と工業製品が同じように見られているように感じますね。それに安いから買うという人もいるじゃないですか。どんな人の要望も分け隔てなく聞いていたら、逆に商品の価値が下がることもあるんじゃないかと思います。ブランド品のバッグにしても持つ人によって価値が落ちることもあるわけで、それは農産物も同じだと思いますね。ただ、あまり自己満足ばかりでは売れなくなるだろうし、その辺りの見極めが難しいですね。

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