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江刺の稲

肥料原料問題での全農と農水省の責任

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第147回 2008年07月01日

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「昆さん、肥料が大変なことになってますよ。日本は完全に買い負け。ヨルダンのアラジンは原料調達ができておらず、肥料の暴騰は必至。この肥料暴騰が農家の選別に拍車をかけるでしょうね」
「昆さん、肥料が大変なことになってますよ。日本は完全に買い負け。ヨルダンのアラジンは原料調達ができておらず、肥料の暴騰は必至。この肥料暴騰が農家の選別に拍車をかけるでしょうね」

連休明けに訪ねてきた土門剛氏が開口一番にそう言った。その話を聞いて、予定していた特集を変更し、急遽、肥料問題を今月の特集とした。

農業や食糧問題が一般メディアにも登場する機会が増えている。そうした議論の中で「農業を守れ」ということを、農業の構造改革を含めた農業経営者の役割を重視する意見もわずかであるが登場していることをむしろ歓迎したい。

「食糧危機は来ない」という意見に関しては九州大学の伊東教授のサイトを参照されたい。

その反面で、肥料問題あるいは肥料原料調達問題に関して、その日本農業への深刻な影響についてまだ一般メディアはあまり関心がないようだ。また、農業メディアにおいても、世界的な肥料原料高騰に関しては伝えても、こうした事態が招来した原因のひとつ、日本国内の肥料供給で大きなシェアを持つ全農の原料調達における失態があることを伝えてはいない。そして、このような事態が生じていることに対して有効な対応をしてこなかった農水省や政治家の怠慢も厳しく問われるべきだと僕は思う。

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