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リレー訪問 農場に勤める誇りと夢

[前編]仕事の意味を問い直し、スタッフ主導で進める農場づくり

文旦や河内晩柑などを全国に直販している大串農園では、スタッフの投票で役員が決まるなど、スタッフ主導の農場づくりが進められている。ジェイ・ウィングファームの齋藤碌氏が同社を訪問し、顧客対応を担当する山下千代理氏、生産現場の管理をする森誠氏とお互いの仕事について語り合った。
外部の知恵も学んで取り組む改善

齋藤 こちらの農場はどんなことをされているんですか?

森 うちの農場は文旦と小夏、河内晩柑、でこポンを作っていて、合わせて24haほどの面積があります。

山下 販売は、ほとんどの注文を電話で受けて、ここから全国に宅配するという形です。

齋藤 全部、個人客なんですか?

山下 はい。全量直販で全国に約1万3000人の顧客がいます。

齋藤 凄いですね。宣伝か何かしているんですか?

山下 以前から、ゆうパックも使って販売しているので、そちらから注文されるお客様もいますね。それと年2回、全国の顧客にパンフレットを一斉に送っているんですけれど、これが届いた瞬間から注文の電話が立て続けにかかってくるんです。それから1~2週間は、食事を食べる間もないくらい忙しいですね。

齋藤 ほかの農家さんと違った面で努力されていることもあるからなんでしょうね。

森 うちで使っているボカシ肥料、これはほかの農家さんは使っていないようですね。

山下 それと数年前からはデータ化にも取り組んでいます。以前は、植えている木の本数もわかっていなかったんですが、そういったこともきちんと記録するようにしました。

森 園地別に作業日誌もつけるようにして、使った農薬や肥料も記録しています。防除や施肥設計の参考にもなっていますね。

齋藤 作業日誌は大事ですよね。

山下 それに、お客様が送ってくれたアンケートからもデータを取ります。アンケートには、味や箱詰めなどについての5段階評価とコメントが書き込まれていて、うちの農場にとって財産と言えるものなんです。不快な思いをされているお客様がいるようなら原因を探って、必要があれば改善してと、この繰り返しですね。担当者・園地別にも集計して、月に1回行なっている定例会でスタッフ全員で会議もしています。

森 データ化は、愛媛にある実践塾というところで教わったんです。

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