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【リレー訪問 農場に勤める誇りと夢】
[前編]仕事の意味を問い直し、スタッフ主導で進める農場づくり
- (有)大串農園(高知県宿毛市)×(有)ジェイ・ウィングファーム(愛媛県東温市) 山下千代理・森誠×齋藤碌
- 第24回 2008年07月01日
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外部の知恵も学んで取り組む改善
齋藤 こちらの農場はどんなことをされているんですか?
森 うちの農場は文旦と小夏、河内晩柑、でこポンを作っていて、合わせて24haほどの面積があります。
山下 販売は、ほとんどの注文を電話で受けて、ここから全国に宅配するという形です。
齋藤 全部、個人客なんですか?
山下 はい。全量直販で全国に約1万3000人の顧客がいます。
齋藤 凄いですね。宣伝か何かしているんですか?
山下 以前から、ゆうパックも使って販売しているので、そちらから注文されるお客様もいますね。それと年2回、全国の顧客にパンフレットを一斉に送っているんですけれど、これが届いた瞬間から注文の電話が立て続けにかかってくるんです。それから1~2週間は、食事を食べる間もないくらい忙しいですね。
齋藤 ほかの農家さんと違った面で努力されていることもあるからなんでしょうね。
森 うちで使っているボカシ肥料、これはほかの農家さんは使っていないようですね。
山下 それと数年前からはデータ化にも取り組んでいます。以前は、植えている木の本数もわかっていなかったんですが、そういったこともきちんと記録するようにしました。
森 園地別に作業日誌もつけるようにして、使った農薬や肥料も記録しています。防除や施肥設計の参考にもなっていますね。
齋藤 作業日誌は大事ですよね。
山下 それに、お客様が送ってくれたアンケートからもデータを取ります。アンケートには、味や箱詰めなどについての5段階評価とコメントが書き込まれていて、うちの農場にとって財産と言えるものなんです。不快な思いをされているお客様がいるようなら原因を探って、必要があれば改善してと、この繰り返しですね。担当者・園地別にも集計して、月に1回行なっている定例会でスタッフ全員で会議もしています。
森 データ化は、愛媛にある実践塾というところで教わったんです。
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山下千代理・森誠×齋藤碌 ヤマシタチヨリ・モリマコト×サイトウロク
(有)大串農園(高知県宿毛市)×(有)ジェイ・ウィングファーム(愛媛県東温市)
やました・ちより●1979年高知県大月町生まれ。高校卒業後、働きながら学ぶ就職進学制度で福祉系の短大に進学し、紡績会社に勤務。その後、神奈川県のクリーニング店でサービス業務に従事。02年高知県に帰郷。05年(有)大串農園入社。現在、お客様サービス課で、主に電話での顧客対応を担当している。
もり・まこと●1979年高知県四万十市生まれ。高校卒業後に上京し、大手スーパーの鮮魚課、青果課に勤務。04年高知県に帰郷し、(有)大串農園に入社。07年より生産課の課長として生産現場全般の管理も行なっている。
さいとう・ろく●1981年京都府南丹市生まれ。愛媛大学農学部在学中からアルバイトとして(有)ジェイ・ウィングファームに勤務。03年同大学卒業後、米国の畜産農家のもとで2年間研修。05年帰国後、ジェイ・ウィングファームに復帰。主に生産部門を担当する。
リレー訪問 農場に勤める誇りと夢
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