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農業技術進化系

農薬 新規殺ダニ剤「ダニサラバフロアブル」 天敵利用防除体系でも利用可能

大塚化学はハダニ類に有効な新農薬の開発に取り組んできた。「ダニサラバフロアブル」を開発し、01年から新農薬実用化試験を開始。果樹、野菜、茶などのハダニ類に対する有効性を確認した。07年10月に農薬登録し、同年11月から販売を開始した。
 大塚化学はハダニ類に有効な新農薬の開発に取り組んできた。「ダニサラバフロアブル」を開発し、01年から新農薬実用化試験を開始。果樹、野菜、茶などのハダニ類に対する有効性を確認した。07年10月に農薬登録し、同年11月から販売を開始した。

 本剤は、既存の殺ダニ剤と異なる新規な化学構造(ベンゾイルアセトニトリル系)を有する。既存剤に対して感受性の低下したハダニ類に有効で、残効性が高いのも特徴だ。すべての発育ステージ(卵、幼虫、若虫、成虫)に対して活性を有し、特に幼虫に対して優れた効果を示す。

 一方で、カブリダニなどの天敵、ミツバチ、マメコバチなどに対して影響が小さく、IPMに適合。近年、実用化されてきた天敵利用防除体系でも使用可能である。天敵放飼前でも放飼後でも本剤の使用が可能で、天敵利用をリセットすることなくハダニ類の密度をコントロールできる。

 現場での評価については、発売間もないためこれからとなる。IPMも含めた各作物での上手な使い方は、今後、農業現場における指導者や農家の皆様のご指導、ご意見をいただきながら普及を図っていきたい。

 本剤は果樹、果菜、茶、花きでのハダニ類防除に大きく寄与すると期待している。今後はキュウリ、イチジク、小粒核果類等への適用拡大を予定している。なお、抵抗性発達回避のため原則として1回あたり1作の使用の徹底をお願いしている。

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