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特別レポート

「農業経営者」読者の会 日本農業のNEXT STAGEへ 第2回全国大会開催

3月1~3日、TKP田町ビジネスセンター(東京都港区)において、『農業経営者』読者の会第2回全国大会が開催された。1日目は特別セミナー「日本農業のNEXT STAGE」、2日目はシンポジウム「世界を虜にするニッポン農業」、3日目はビジネスプランコンテスト「A-1グランプリ」が行われ、述べ220名の参加者が壇上の話に熱心に耳を傾けた。農業経営者が取り組むべき課題について活発な意見交換がなされたが、特に最終日の「A-1グランプリ」では多種多様な農業者の熱い理念が火花を散らし、刺激を受けた参加者が早くも来年の同コンテストへの参加を表明するなど、盛会のうちに閉幕となった。3日間の模様をダイジェストでお届けする。取材・文/土井学
第1日目 日本農業のNEXT STAGE

 第2回全国大会のテーマは「日本農業のNEXT STAGE」。大会初日には同テーマを掲げた特別セミナーが行なわれ、カルビー(株)相談役の松尾雅彦氏が基調講演を務めた。

「先進国農業のこれからの姿」と題されたこの講演では、生産・加工・販売の3者がコラボレーションするカルビーのビジネスモデルが紹介されたほか、パラダイムシフトによる21世紀型農業の特徴を指摘。「顧客とつながって品質を追求する“かせぎ”の部分と、地域社会との関係を強める“つとめ”の部分の両輪が重要」と訴えた。

 さらに事業成功の原則として、加工業者との関係を深めることで競争力がアップすることや、成長市場を見極めて勝負すること、また食品業界では「新」ではなく「置換」の発想を持つことが大切であると語った。

 基調講演後のパネルディスカッションでは、松尾氏に加え、きわむ元気塾の横川竟氏、イーサポートリンク(株)の堀内信介氏、(株)谷口農場の谷口威裕氏、(有)ベネットの青木隆夫氏、コーディネート役の本誌編集長も登壇。農業は生産現場のイノベーションのみならず、周辺産業と連携して商品やサービスを開発していくことで発展するという印象を強めた。


第2日目 世界を虜にするニッポン農業

 世界を魅了する日本農業をテーマに、第2日目はシンポジウムを開催。基調講演として本誌編集長がロシア沿海州視察ツアーの模様を報告した後、5名の実践者が登壇した。

 まずは、タイでマンゴー生産を行なう和郷園の毛利公紀氏、ウクライナで大豆を生産する青森県の木村慎一氏、ベトナムでイチゴ事業に関わる(有)ストロベリーフィールズの遠藤健二氏の3名が、海外における農場運営事例を紹介。さらにこの後、農産物輸出の実践者として、片山りんご㈱の山野豊氏と、(株)デコポンの井尻弘氏が登場し、海外マーケットの現状を語った。


第3日目 事業計画が激突 A-1グランプリ2009

 第3日目は、事業者自らが農業ビジネスプランを発表することで、投資家や支援者と出会う機会を創出することを目的とした「A-1グランプリ」を開催。事前の書類審査を通過した18組の発表者が次々に登場し、熱弁を振るった。

 宮城大学の大泉一貫氏や、日本経済新聞社の樫原弘志氏ら5名の審査員による厳正な審査の結果、大賞(賞金100万円)は(有)さかうえの坂上隆氏に決定。このほかJAICシードキャピタル賞には㈱農業総合研究所の及川智正氏、奨励賞にはふじさん牧場の藤田太一氏が輝いた。

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